投資戦略を振り返ると失敗の連続(今後の債券投資について考える)
昨年の資産運用は、何とか増益で終えることが出来たが、私の投資戦略を振り返ると失敗の連続である。
コアサテライトなどと格好の良い投資戦略を記事にしているが、
① 国内成長株(N社)への集中投資
② 東証米国債券ETF(2621)への投資
への投資に関しては、多くの課題がある。
現在、N社への集中投資は、時間軸10年と強がりを言っているが、含み損を400万以上抱え込んでいる時点で、失敗であることを認めるべきだろう。
賢明な投資家であれば、集中投資というギャンブルはやらないだろうし、上場して間が無い割高な時に大金を投資に充てている時点で、投資タイミングという点でも失敗している。
自分が3年前に戻れるとしたら、N社への集中投資はやっていない。
大きなリターンを狙わずに、堅実にインデックス投資をやっていれば、今年から始まったNISAも5年で満額を埋めるという最短ルートに乗ることが出来たと思うと、後悔先に立たずである。
次に、東証米国債券ETF(2621)への投資は、投資タイミングに誤りがあったのか、為替ヘッジのコストに関する考えが甘かったのか、現在、問題点を検証しているところである。
2621への投資は、2022年12月に開始した。
既に米国の長期金利は高い位置にあり、債券価格は大きく下落していた。
株式にしても債券にしても、日本人が海外の投資先を選択した場合には、為替も考慮しなければならない。
株式であれば、キャピタルゲインで為替差損を十分に打ち消すことが可能と考えるが、値動きが小さい債券は為替の影響を大きく受けるものだという認識でいた。
<2621への投資を決断した時の妄想>
円安ドル高となっているのは、米国金利が上昇しているからだ。
いずれ、金利は下がるだろう。
金利が下がれば、円安は解消されるはずだ。
日本銀行は金融緩和を継続しているが、日本の物価も上がり始めているし、長く続いたマイナス金利も終焉を迎えるだろう。
円高局面は近い将来、再びやってくるはずた。
更に、暴落時の予兆とも言える「逆イールド(長短金利の逆転現象)」が、投資家界隈で話題に上ったことが、2621への投資を後押しした。
2621への投資については、まだ答えが出ていないと考えているが、現在、含み損を約70万抱えている状況である。
そして、現在も円安ドル高は続いている。
2023年は、株式が大きく上昇した1年であった。
結果だけ見れば、2621への投資は失敗だったと言えるだろう。
為替ヘッジが失敗だったのか、それとも投資タイミングを誤ったのか。
今後の投資戦略に生かすためにも、失敗の原因を検証しなければいけない。
2024年は、米国長期金利の利下げが行われると予想されている。
確定事項ではないため、予想が外れれば、金利は再び上昇するだろうし、予想が当たれれば安心感から債券が上がる展開があるかもしれない。
どちらに転ぶかは分からないが、為替を含めて債券市場の動向には、投資戦略に生かしていくためにも、注目していきたい。
最後に、反省点を踏まえて、今後の債券投資について考えてみた。
まず、債券ファンドを長期で保有するのであれば、「為替ヘッジは不要」であること。
理由は以下の2つである。
① 為替ヘッジコストが高くかかること
② 債券を購入する目的は通貨の分散を図ること
為替レートの影響を抑えるには、先物取引やオプション取引などの手法を使うため「為替ヘッジコスト」が掛かる。
また、円安による資産価値の下落に備えるという観点では、通貨の分散を図ることが重要であるわけだから、コストをかけて通貨の分散を打ち消すことは外国債券に投資するメリットが生かせない。
為替を心配するなら、ドルコスト平均法で債券ファンドを積み立てるか、円高ドル安局面に備えて現金(投資準備金)を少し多めに保有する方が、効率的であることを、今回の債券投資を通じて学んだことだ。
投資の世界では、長期運用においてコストは非常に重要な論点である。
今、私が債券に投資するのであれば、次の2つのファンドである。
① eMAXIS Slim先進国債券
信託報酬0.154%
② サクッと米国総合債券
信託報酬0.0938%
eMAXIS Slim先進国債券は、昨年、クレカ積立で運用を経験したが、債券相場が冷え込んだ2023年においても、安定したリターンを叩き出してくれた。
FIRE後の債券投資先は【eMAXIS Slim先進国債券】が最有力。|np2030@資産運用 (note.com)
サクッと米国総合債券(SBI-SBI・iシェアーズ・米国総合債券インデックス・ファンド)は、コストが非常に低い。
SBI・iシェアーズ・米国総合債券インデックス・ファンド(愛称:サクっと米国総合債券)|販売会社│SBIアセットマネジメント (sbiam.co.jp)
一昔前まで、債券ファンドはリターンが小さい割に、コストが高い商品ばかりであったが、ついに信託報酬0.1%を下回る優良債券ファンドが登場した。
米国長期金利は依然として高止まりしている状況にある。
利下げ局面には、為替の影響を受けるかもしれないが、ドルコスト平均法で買い増していけば、為替リスクを軽減しながら安定した運用が図られるはずた。
私が現在運用中の東証米国債券ETF(2621)は、分配金が出る。
含み損を抱えていても、分配金が出ることは投資において大きな励みになるため、国内ETFの活用もありだと思うが、安定した給与取得がある個人投資家が長期の資産形成を考えるならば、配当金再投資型の上の2つの投資信託が良いと私は考える。
参考に、東証米国債券ETF(2621)の「為替ヘッジ無し」のETF(2255)が2023年11月29日に上場しているので、載せておく。bkk2ed00000014ye.pdf (jpx.co.jp)
現在、私の金融資産の35%を債券が占めている。
東証米国債券ETF(2621)の含み損が約70万
受け取った分配金の総額12万。
TMFの含み益が約25万。
債券全体の含み損が、約33万。
今後の運用成績次第ではあるが、どこかで
① eMAXIS Slim先進国債券
信託報酬0.154%
② サクッと米国総合債券
信託報酬0.0938%
にスイッチングすることも検討したい。
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