経口補水液は美味しくないはずです

「頭が痛い」

私は頭痛持ちなので夫に「頭痛い〜」と言っても「はいはい、いつものね」的な空気が流れがちである。
だから、なるべく言わずにしれっと痛み止めを飲んでるんだけど、この間の頭痛は異常だった。

あの日は朝から所属している里山の田んぼの保全管理をしている団体の活動日で、８時半から田んぼの周りに電気柵を張ったり、田んぼの草取りをしたりしていた。

暑かった。

でも、会員の多くが高齢なので頻繁に休憩していたし
喉が渇く前に水分を摂っていたつもりだった。

そう。
つもりだった。

８時半から11時半までの作業で一度もトイレに行かなかった。
１リットル入る水筒は、半分弱中身が残っていた。

熱中症だ。

人生で初めて熱中症になった。
熱中症になったことがなくて、自分が熱中症だと気づかなかった。

いや、気づかないというか認めなかったという方が正しい。

田んぼの帰り、あまりにも疲れていたのでそのままお昼ご飯を食べに行った。

頭が痛い。

車に乗って、日がけになって、エアコンが効いても
屋内に入ってご飯を食べても（ちなみにざるそば。今思えば食欲がなかった）
頭痛は増していくばかり。

とうとう夫に「頭が痛い」と告げた。

夫は「熱中症だよ、手を冷やしておいで」と言う。
手のひらを冷やすだけでも熱は下がっていくらしかった。
私は「いや、いい」と断った。

！！！！
今思えば、なぜ断った。
本当に謎。

さらに夫が「ジュース買ってくるよ。首とか脇とかに当てたら冷えるでしょう」と言う。

また私は断った。

その時に来ていたワンピースが茶色のTシャツワンピースだった。
ワキに冷たいペットボトルなんか挟んだら脇汗みたいになる。嫌だ。

（もう、誰かこの私を叱り飛ばしてくれ）

嫌がる私を夫が不安そうな、悲しそうな目で見ていて
「わかった・・・」と折れた。

夫が買ってきてくれたのはキャップタイプの缶ジュースだった。
より冷えているものをと缶にしてくれたんだろう。

（なんてデキる夫に、わがままな妻・・・）

昼食を終えて、自宅に戻り、シャワーを済ませる。

夫に「頭から水浴びたら？」と言われた。

私は、断った。

（もう、全部断るじゃん・・・）

シャワーから出て、体調は悪化していた。
頭が割れそう。
１mmも頭を動かしたくない。

頭中に保冷剤をつけて、半裸みたいな格好で休む。
しばらくするとなんとなく良くなってきた気がする。

夫「経口補水液飲んだの？」

我が家にはOS１（経口補水液）はない。

数日前、夫がちょっと飲みすぎた時に私が経口補水液を作った時のことを言っているんだ・・・。

あれはめちゃくちゃ不味かった。
飲みたくない・・・。

夫「僕は飲んだけど」

圧だ。圧をかけてくる。
飲むしかない。

経口補水液は自宅で作れるんです。

水　200ml
砂糖　大さじ１
塩　ひとつまみ

コップ１杯分の経口補水液

飲んだ。

美味しい。
え？美味しいんだが。

甘い。
美味しい。

経口補水液を「甘い」と感じる時「隠れ脱水」だそうだ。
ここでやっと私は熱中症を受け入れた。

どこかで「私は大丈夫」と思ってた。
「水分摂ってるし」と思っていた。

令和6年6月の全国における熱中症による救急搬送人員は 7,275 人でした。 これは、6月からの調査を開始した平成 22 年以降、6月としては2番目に多い搬送 人員となっています。

総務省消防庁　熱中症情報

年々暑さを更新しているように感じているけど、熱中症患者も年々増えているみたい。

私は帽子も新調しました！
今まではムレむれのアウトドアハットかぶっていたけど
濡らしてかぶると涼しくなるという生地の白いキャップに変えた。

もう二度と熱中症になりたくない。
みんなにもなってほしくない。

大丈夫なんてない。
じゃんじゃん飲んで、じゃんじゃんトイレ行こ。

時々、塩飴でも舐めてさ。

#猛暑の過ごし方