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編集長はまるで「素人」?毎年1月になると私が思い出すこと


「ベテランのはずなのに、毎回素人に戻っちゃう」

周りにそう言われていた元同僚が、今年その某媒体の編集長に就任しました。ワーキングマザーとしては媒体初の編集長かもしれません。
20年以上の経験があり、準備もしっかりしているのに、まるでその分野の取材なんてしたことがないように見える。「素人に戻る」というのは批判ではなく、彼女の丁寧な仕事への愛ある言葉です。読者の目線と、ベテラン編集者の目線を往復しているのでしょう。私心がなく、まっすぐに仕事に向かう彼女の姿を思い出し、お祝いのメッセージを送りました。

素人を目指すとまでは言わないけれど、いつも初心を忘れないようにしたい。そういう思いを新たにする機会が毎年1月にあります。
Business Insider Japanで、2019年から毎年開催している「BEYOND MILLENNIALS」。社会課題解決に取り組むミレニアル・Z世代を応援・表彰するアワードイベントです。

編集部とアドバイザリー(審査員)で集まって最終候補者を決めるのですが、忘れられないのが初回開催時の審査会(2018年)のこと。

「このサービスで救われる人がどれだけいるか」「この社会課題はこんなに解決が難しい」……などと侃々諤々と議論が交わされ、冬の会議室なのに汗が出るほどでした。
議論を通して、私たちが本当に大事にしていきたいものや、このアワードを何のためにやるのかがより明確になっていったように思います。

6年を振り返ると、40人以上のファイナリストが一堂に介した年も、大きな会場でピッチをしてもらった年も、オンラインでトークイベントを開催した年もありました。今回は表彰だけでしたが、根底にあるものは同じ。困難な社会課題に取り組んでいる次世代の挑戦者(Next Visionary)を応援したい、という始めたときの思いです。

受賞者の発表はこちらの記事に

(2023.2.1)


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