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GIGAスクール構想を読み解く①

「ぜんぶGIGAのせいだ」と書いたら、画像検索とかに引っかかって、noteのアイコン画像が出てきて、アイコンと同じ表情で「あわわわわわ・・・」としてます。が、仕方がない。これも学校ってところで教員やってる人の役目だと思います。

いや、落ち着いてみたんだけど「ちゃんと慌ててみよう」ぐらいな感じなので。GIGAスクール構想について落ち着いて書いてみるの第1弾「ロードマップを見てみよう」

GIGAスクール構想って?

「 GIGA = Global and Innovation Gateway for All」です。おさらいしておきましょう。テストには出ませんが、保護者の方はぜひ教員に聞いてください。「GIGA知ってますよね?」と。教員にだけ知ってもらいたいんじゃない、多くの大人に知ってもらいたいんだ!(と本気で思ってます)

多様な子供たちを誰一人取り残すことのない公正に個別最適化された学びや創造性を育む学びにも寄与するものであり、特別な支援が必要な子供たちの
可能性も大きく広げるものです。

と文科大臣も言ってますんで。1人1台に向けて動くんだと。

スケジュール感は?

端末に関しては、2023年度(令和5年度)まで小学1年生~中学3年生まで。全ての授業で1人1台環境を整えると。されてます。ここで、構想実現のロードマップを覗いてみましょう。

小5~小6&中1(07~09年度生まれに相当)は、2020年度(令和2年度)だ・・・来年度。待ったなしだよ。更に、小学校は20年度から新学習指導要領なので、それも関係しているんでしょうね。個人的なことですが、息子が来年小学5年生。もろじゃん。保護者として要チェックしておかないと…

で、小6(08年度生まれ)は次年度(21年度)に中学校に入学しますね。このとき、中2~3(06~07年度生まれ)に整備を拡大。中学校は21年度までに1人1台環境へと。21年度は中学校の新学習指導要領開始時期と重ねるんでしょうね。

22年度には、高校の新学習指導要領が開始。書かれてないけど、この時期までに、高校も整備しようねってことなんでしょう。現在(2019年度)中学1年生(06年度生まれ)が高校入学となりますので、知っておいてほしいですね。この時期が環境整備5か年計画の完了年度となっている。

環境整備5か年計画って

ちなみに環境整備5か年計画ってのは、

新学習指導要領においては、情報活用能力が、言語能力、問題発見・解決能力等と同様に「学習の基盤となる資質・能力」と位置付けられ、「各学校において、コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用するために必要な環境を整え、これらを適切に活用した学習活動の充実を図る」ことが明記されるとともに、小学校においては、プログラミング教育が必修化されるなど、今後の学習活動において、積極的にICTを活用することが想定されています。このため、文部科学省では、新学習指導要領の実施を見据え「2018年度以降の学校におけるICT環境の整備方針」を取りまとめるとともに、当該整備方針を踏まえ「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画(2018~2022年度)」を策定しました。また、このために必要な経費については、2018~2022年度まで単年度1,805億円の地方財政措置を講じることとされています。

ってことが、すでに計画されてるんですよ。学習者用PCが3クラスに1クラス程度の整備。1日1コマ程度分は児童生徒が1人1台環境で学習できる環境の実現と。指導者用PCも授業担当する教師1人1台と。整備される予定なわけで。電子黒板も各教室1台は整備される予定なわけ。2022年度までには。知っておきましょうね。これに加えて、ちゃんと環境整備をしていくぞというのが、国の方針ね。

うちの子はどうなるの?

ですよね。保護者の方が知りたいのは、我が子のスケジュール感。なので、ちょっと長くなりますが、まとめます。各学年の場合に応じて書いてみますので、ご参照ください。(学年は現在の2019年度)

小学1年生の場合(12年度生まれ)
2022年度に小学4年生。このタイミングで1人1台化の整備予定。

小学2年生の場合(11年度生まれ)
2021年度に小学4年生。このタイミングではまだ。22年度に小学5年生。この時点で整備完了しているはずなので、5年生当初から1人1台化の予定。

小学3年生の場合(10年度生まれ)
2021年度に小学5年生。前年度に5年生は整備完了予定なので、5年生当初から1人1台化の予定。

小学4年生の場合(09年度生まれ)
2020年度に小学5年生。つまり、来年度中に整備予定。少なくとも6年生次には1人1台化されているはず。

小学5年生の場合(08年度生まれ)
2020年度に小学6年生。つまり、来年度中に整備予定。少なくとも中学入学時点では1人1台化されているはず。

小学6年生の場合(07年度生まれ)
2020年度に中学入学。つまり、来年度中に整備予定。21年度に中2の整備予定なので、少なくとも中学3年時点では1人1台化されているはず。

中学1年生の場合(06年度生まれ)
2021年度に中学3年生。この年度に整備予定。高校入学時には高校で整備されている予定。

中学2年生の場合(05年度生まれ)
遅いと高校3年次にやっと整備される可能性がある。進路決定時に注目しておいたほうがいいのかも。学校選びに「GIGAはどうなってます?」なのかな。

中学3年生の場合(04年度生まれ)
遅い学校だと高校卒業してる可能性あり。いまなら進路選択に間に合う?「GIGAはどうなってます?」って聞くのか?それとも、もう自分で対応しておくか。

高校生の場合(03年度以前生まれ)
後輩たちはPCを使いこなすようになります。自ら対応するしかない。PCは文房具です。「GIGAのせいだから」って言って買ってもらおう。

未就学児の場合(13年度生まれ以降)
年長(5歳児)は22年度の小学3年生だから、3年生時点での対応予定。年少~年中(3~4歳児)は23年度以降の対応になりそう。

と、ざーっとまとめてみました。
『中2~3は進路選択時に、高校がいつ対応するなのか』
『小6は中学受験するなら、その学校が対応するつもりがあるのか』
『小5は中学受験するなら、ちゃんと整備された学校なのか』
といった学校選択の仕方がありそうですね。
高校生は個人PCやタブレットを使えるように学校に働きかけるとか。もう待ったなしだって。「オレらだけ、時代に取り残されちまうんだよーって」

書いてて感じました。これ、教員だけの問題じゃないや。保護者の方も知っておいて欲しい。我が子を守るために。自分のお子さんの年次と、いつ環境整備されるのか、ちょっとでいいから見ておいて欲しい。学校だけ待っててもアカンと感じたら、文房具であるPCを与えて各自が自衛する必要があるのかもしれないなと。

海外のフリー画像サイトで「SCHOOL」って検索すると、PCとかタブレットが道具として入ってんすよね。これさ、どう意味か考えよっか。


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