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GIGAスクール構想を読み解く③

今日でいったん幕を引きたいGIGA。それでもGIGA。すべてはGIGA。

そもそも、どうしてGIGAスクールなのか。Global and Innovation Gateway for Allとは何ぞや。

すべての子どもたちへ

Global and Innovation Gateway for All の All は「すべての子どもたち」なんすよね。その子どもたちのための Gateway 「出入口」みたいな?グローバルやイノベーションの出入り口となる端末を子どもたちに!という意志なのでしょう。

これ、端末があればいいってことじゃないんですよ。端末を子どもたちが自由に使える環境にってことなんですよね。「いや、学校というところでは、ICTとか使わずに、昔ながらの・・・」っていう教育者がいたら、「ダウト―!」って叫びましょう。それはね…

指導要領が変わるよ

2020年度に小学校の学習指導要領って変わるんですよ。で、21年に中学校、22年には高等学校が。変更時期については「その①」を読んでもらいたいでつ。

で、学習指導要領とは何ぞやと。、文部科学省が告示する初等教育および中等教育における教育課程の基準です。法的拘束力を有するものとされてます。ここを頭に入れながら、読んでもらいたい。

で、次の新指導要領には、こう書かれております。

児童(生徒)が,基礎的・基本的な知識及び技能の習得も含め,学習内容を確実に身に付けることができるよう,児童(生徒)や学校の実態に応じ,個別学習やグループ別学習,繰り返し学習,学習内容の習熟の程度に応じた学習,児童の興味・関心等に応じた課題学習,補充的な学習や発展的な学習などの学習活動を取り入れることや,教師間の協力による指導体制を確保することなど,指導方法や指導体制の工夫改善により,個に応じた指導の充実
を図ること。その際,(略)情報手段や教材・教具の活用を図ること。

個別学習・グループ学習・繰り返し学習・習熟度別学習・興味関心などに応じた課題学習…など個に応じた指導の充実を図るのだと。その際に、教材・教具の活用を図るのだと。

「個に応じた指導の充実を図るために ICT を活用する」としています。ICT を活用して個に応じた指導の充実を図ってくださいねーです。

教育課程の基準であり法的拘束力があるものが「子どもたちにICTを活用させてね」と申しております。知っておきましょう。教員が知らなかったら、教えてあげてください「法令遵守!」「コンプライアンス!」と。

ICT活用の分類

活用するってのも、教員が「このように使いなさい(キラーン)」みたいな使い方じゃないんですよ。教員の管理下で「使い方をがちがちに指示して、言われた通りに使うのだ」ではないです。ICT活用の分類としては、一斉学習・個別学習・協働学習の3つ。

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一斉学習
電子黒板に投影して拡大して書き込みをするとか、資料を提示して興味・関心を引き出すために使う。

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個別学習
各自のペースで理解しながら学習を進めたり、発音・朗読や運動・演奏といった活動の様子を記録して自己評価につなげる「個に応じた学習」や、インターネットやデジタル教材を用いた情報収集や写真・動画撮影などの記録、学習課題に関する「調査活動」、実験シミュレーションを活用し繰り返し試行することによる「思考を深める学習」、写真・動画・音声などのマルチメディアを用いた多様な表現を取り入れた「表現・制作」、家庭に持ち帰り、授業の予習復習する「家庭学習」が挙げられている。

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協働学習
学習課題に対する自分の考えを提示して「発表や話合い」、複数の意見・考えを共有しクラウドサービスを活用した「協働での意見整理」、写真・動画などを用いた資料・作品をグループで分担して取り組む「協働制作」、遠隔地や海外の学校、学外の専門家との意見交換をする「学校の壁を越えた学習」が挙げられている。

もはや、これまでの教室の学びとは違うものです。大人の皆さんが想像する授業ではない新しい形の授業を提供しましょうと。

なぜ、こんなことになっているのか?お分かりですよね。いまの社会に必要だからです。とても単純な話です。個別性や協働性が必要とされています。これに舵を切らないってことは、学校・自治体が子どもたちのミライの方向へ顔を向けていないと。

もうね、待ったなしなの。やるの。最初からうまくいくわけがないんだから。失敗しながらでいいからやるの。先生は児童生徒に、よく言ってるでしょ?「失敗してもいいから、やってみろ!」って。ブーメランが返ってきてるんですよ。がんばろっか。

で、保護者や周囲のみなさんは、こうした動きを知っておいてください。これをしないのは学習指導要領に沿っていませんです。なので、声を出しましょう。子どもたちの学習権を侵害してませんかーって。それぐらい言ってもバチはあたんないんすよ。これまでの(大人がうけてたような)教育課程の基準には無かったことが、書かれてんだからさ。声上げよっか。子どもたちの権利のために。

いただいたサポートは、誰でも教員と会って話せる『会いに行けるセンセイ』の活動に利用させていただきます。