年休取得義務化?

日本では、働き方改革関連法案として有給取得最低年5日を法律化。つまり年に5日以上年休を取得しないと、会社が罰せられるというものです。

すごいですね。こうでもしないと年休を取得することができないなんてどうなんだろう?と思います。

僕は日本の大学卒業後、コンピューターメーカーに就職。システムエンジニアとして15年働いてきました。残業150時間を超えることは「普通」であり、別段それに対して疑問を抱きませんでした。

残業代は100%でるという点もありましたし(これが一番良い点)、年休は比較的取れてました。というか、僕は毎年全部取ってました。会社はハワイのワイキキビーチすぐ前にホテルの一室を「保養所」として持っていたので、年に2回は最低でも遊びに行ってました。

会社の先輩に、普通に「プロジェクト区切りがいいので、2週間休みます」とか言えてたし、昭和天皇が体調悪いときは「天皇陛下が体調悪いので、明日の祝賀会は欠席。休みを取ります」とか普通に言えてました。(笑)

もちろん土日の緊急出動は、当然のように受け止めてその後徹夜もこなしてきました。大変だったのは、昭和天皇ご崩御のときです。スキー場から呼び戻されて、そこから数日は地獄のような作業でした。和号を恨んだものです。(完全違う話し)

僕の中では、こうした緊急出動も含めて、土日や徹夜など、プロジェクトを成功させるためにがんばってるので、落ち着いたら休みをもらう。というのが普通でした。

でも、よく考えると、僕の周りの従業員は年休を取ってなかったかも知れません。「あの人休み?」とか言うのは決まって「病気」でない場合は「徹夜明け」でした。そして、ハワイの保養所は、いつ申し込んでも、必ず自分の好きな日程で確保できました。正月でさえも。ちなみに、従業員は関連企業合わせて5万人を超える企業です。

つまり、僕以外(それは言い過ぎだが)の従業員は、年休も取れない、保養所なんて使えない。という働き方をしていたのかも知れないと、今更ながら思いました。

同じ仕事をしているのに、この違いはなんなのか。僕が空気を読めなかったのか(多分それは最大の理由)、みなさんが空気を読みすぎたのか、それとも会社からの圧力がすごかったのか、プロジェクトがあまりにひどいスケジュールを作成していたのか。。。。

今となっては判りませんが、すくなくとも、僕は年休を全部使い切っていたシステムエンジニアだとすれば、この「年休取得」というのは、会社の雰囲気や、法律などで左右されるのではなく、各個人の気持ちのもちかた、考え方なのではないかと思います。

それはおそらく役所や法律を考える頭の良い方々もわかっているのでしょう。それでもこうやって法律化しないと年休を取得しないと判断しての法制化だと思います。

だとすれば、本当に情けない話しです。



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