絵で読む『源氏物語』これはどんな場面~源氏物語手鑑 夕顔一
御忍び歩きのついでに
『源氏物語』夕顔の巻はこのようにはじまります。
ーーーーーーー
六条あたりの邸(六条御息所の邸)にひそかに通っているころ、内裏から退出してそこに向かう途中に、大弐乳母がひどく体調を崩して、尼になってしまったのを見舞うため、五条にある家をお訪ねになった。
六条御息所の邸に通うついでに、乳母を見舞う源氏の君。〈ついでかぁ〉と思ってしまいますが、尼君(大弐乳母)はもちろんのこと、乳母の子どもたちは畏れ多いことと、大喜びします。源氏の君は「ぼくを育てて