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村尾勝秀は超弩級の疫病神【後編】

謎の男・湯前幸弘

2016年5月、村尾は冬季ねあに、寸借詐欺師の湯前幸弘を軽く紹介する。
古賀のサンリブの広場のベンチにいる。 土曜の11時ごろだと。

湯前は福岡コロニーに通所する人で、かつての知り合いだから、付き合えると勧めた。
村尾の言葉を信じた冬季は、湯前幸弘に出会う。

出会ったとき、湯前は「自分は古賀特別支援学校の元生徒で障碍者」「古賀中学校の元生徒」
などと語った。
さらに湯前は「元暴力団組員」を自称した。
冬季は「村尾が教えた人、同じ古賀特別支援学校出身、障碍者」だからと、湯前を信用してしまう。

冬季と湯前の付き合いは異様だった。
湯前は冬季の家に来る一方だった。
何故か湯前は自分の家に冬季が上がることは、頑なに拒み続けた。
二回目の来訪で湯前は、冬季に借金を無心する。

入院中の友達の見舞いに往復交通費がいる
近いうちに、セブンでバイトして利息をつけて返す
との謳い文句だった。

冬季は借金を断った。
しかしそれを村尾に報告してしまった。
ここで村尾は最悪の戯言を吐く。


湯前事件の始まり

村尾は言う。

「個人でお金を貸して利息を稼ぐ主婦や障碍者は多い。
元手が少ない人がそれで収入を得ている。
貧乏な人でも稼げる。」

こう言って村尾は冬季に金貸しを勧めた。

元公務員で教師だった村尾の言葉を信じた冬季は、湯前に「お金を貸してしまった」。

湯前の借金の無心は続いた。

「母親が食事や生活費を与えてくれない」「友達からの借金を返したい」
「入院費がいる」「バイト先のセブンの店長がバックレた」
などの詠い文句を吐いた。

どれも寸借詐欺師がよく使う戯言である。
借金を悪用した詐欺師は、気の毒に思わせて金を巻き上げる手口が、お得意である。

冬季が湯前幸弘に貸した総額は11万円に上った。最終的にである。

当時の冬季は村尾勝秀の疫病神の影響で明らかに、判断力が低下していた。
ここで、ようやく冬季は湯前の寸借詐欺に気付いた。


反転攻勢

冬季は11万円奪還に万策を尽くした。
まず湯前幸弘と会って、厳しく追及。
湯前は「母親が指示した寸借詐欺」だったと自供。
その背景も詳しく語った。

湯前から寸借詐欺を認める直筆文書を手に入れた。
映像の録画まで行った。

さらに湯前が通所する福岡コロニーに電話相談を度々重ねた。

そして寸借詐欺の指示役の湯前ひとみが冬季に電話をかけてきた。
遂に指示役が動いた。

寸借詐欺師の湯前ひとみは言う。


「借金は幸弘の福岡コロニーの工賃から毎月5000円ずつ返す」。


電話で冬季は、息子の幸弘が借金を無心したときに語った言葉の真偽を訪ねた。

案の定、湯前ひとみは「全て違う」と答えた。
寸借詐欺の実行犯がついた嘘を、指示役が認めてしまったのである!!

最後に「貸した11万円の行方」を尋ねた。

湯前ひとみは「聞き取れない訳の分からない言葉」を吐いて、電話を切った。
いきなりである。 

一番都合が悪いこと聞かれた→アウアウアーである。


電話越しの湯前ひとみの言葉に誠意は感じられなかった。
自分の息子がしでかした割には、他人事のような話し方だったらしい。

湯前ひとみは、タカをくくっていた。「はぐらかして逃げ切れるだろう」。

しかしもう遅かった。

息子で実行役の湯前幸弘が「自分と両親が工藤会の暴力団関係者で、そのシノギで寸借詐欺をした
ことを自供していたからである。
「元」ではなかったらしい。

暴力団関係者の仕業となれば、警察・検察が動きかねない。
暴力団案件だからインターネットでの実名告発もできる。

冬季は湯前幸弘の通所先の福岡コロニーに電話。
担当者に最後通牒を出した。

「早期に11万円一括返済しない場合、警察に被害届を出す。暴力団を背景とした詐欺被害として訴える。
友達のおじいちゃんに大阪府警の元警察署長がいます。 その人の協力を得て、刑事事件にします。
既に手筈は整ってます。 湯前親子は暴力団関係者だから、インターネットで実名拡散もします。
被害を訴えます。」


全額奪還へ

最後通牒の翌日の正午過ぎ。
冬季は湯前幸弘・ひとみ親子の自宅を訪れた。
ピンポーン

表札前のインターフォンを押した。
家から湯前ひとみが封筒を片手に出てきた。

湯前ひとみ「封筒の中に13万円あるから。持って行きなさい。
11万円は借りちゃったお金で、2万円は幸弘がジュースやお菓子、貸し借りで世話になった分だから」

冬季は湯前ひとみから、13万円が入った封筒を受け取った。
借金全額が返ってきた瞬間だった。

冬季「2万円はいわゆる慰謝料ですか」
湯前ひとみ「そう思ってちょうだい」「幸弘は障碍者だから云々」

こうして会話は終わった。

このときも、湯前ひとみの態度から誠意は感じられない。
他人事のような感じだったらしい。

冬季は13万円入り封筒をショルダーカバンに入れて、無事家に帰還した。
こうして村尾勝秀元公務員が招いた湯前事件は終わった。
村尾が紹介した湯前幸弘親子との関係は完全に消えた。

最後通牒の効果は抜群だった。


その日の夕方。
冬季の携帯に湯前ひとみから、一度だけ長電話がかかってきた。
あえて、その電話には出なかった。
賢明な判断である。

なんせ相手はろくでもない奴らなんだから。。

村尾勝秀と関わると、いかに泥沼の災難に遭うか。
この湯前事件で痛いほど分かる。


【あとがき】


湯前ひとみは「ジュースやお菓子」と話したところ。

幸弘は冬季の家に複数回、上がり込んできた。その度に、冬季の母ちゃんは、気前よくジュースとお菓子を振舞っていた。

ワタシ野沢あやは、戒めを込めてハッキリ言おう。

このような愚か者、悪縁にジュースとお菓子を、あげるべきではない。
お金の無駄遣いである。
もちろん、運気も失う。

しかし湯前ひとみが、ジュース・菓子代含めて返還したのは事実だ。
不幸中の幸いである。


【おまけ】

グーグル検索で拾った記事です。
お口直し程度にお読みください。

-----転載貼り付け始め------

湯前幸弘容疑者、70万円詐欺で逮捕(西日本新聞)

福岡県古賀市内の男性をだまして70万円を詐取したとして、粕屋署は13日、詐欺の疑いで
福岡県古賀市日吉1丁目に住む無職の湯前幸弘容疑者(22)を逮捕した。
逮捕容疑は8月から9月までの間、男性会社員(27)に対し「高利貸しに借金返済を迫られているから
早く借金を借り換えたい」「病気になった後30万円かかる」「知り合いが家賃を滞納したので金が必要」
などとうそを言い、70万円をだまし取った疑い。
男性は湯前容疑者に現金で複数回に分けて金を渡していたという。

男性が同署に相談に訪れて、だまされていたことが分かった。
同署によると、湯前容疑者はだまし取った金を母親と共に遊興費や旅行費に充てた可能性が高い。
同様の手口の余罪について、同署は慎重に裏付け捜査を進めている。

-----転載貼り付け終わり------

-----転載貼り付け始め------
湯前ひとみ容疑者、ヘルメット大量窃盗で逮捕【産経新聞】

バイクのヘルメットを盗んだとして、福岡県古賀市の女が逮捕された。
自宅から39個ものヘルメットが見つかり、女は「売るためだった」と供述している。

窃盗の疑いで逮捕されたのは、古賀市日吉1丁目に住む無職の湯前ひとみ容疑者(54)。
湯前容疑者は今年8月、古賀市のスーパーマーケットの駐車場に止めてあったバイクから
ヘルメット1個を盗んだとして警察に逮捕された。

湯前容疑者は警察の調べに対し「数年前から古賀市周辺でバイクのヘルメットを盗んでいる。
知り合いの工藤会組員に売っていた」などと供述している。
また湯前容疑者は「とりすぎて、どこからとったか覚えていない」と話しているという。

-----転載貼り付け終わり------

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