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神戸からのデジタルヘルスレポート #20 (Babybe/kegg/AptaCam/Kinexcs)

『神戸からのデジタルヘルスレポート』は、神戸拠点のプロジェクト支援企業・Cobe Associeが提供する、海外のデジタルヘルススタートアップを紹介するマガジンシリーズです。

今回はその第20回です!
元気にデジタルヘルススタートアップを紹介していきます:-)

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1. Babybe:未熟児と母親を心音でつなげるデバイス

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企業名:Babybe
URL:http://www.babybemedical.com/
設立年・所在地:2013年、ドイツ
直近ラウンド:Series A(2018年11月)
調達金額:$65k~(HAX、SOSV、MBG Baden Wuerttembergなど)

未熟児として生まれると、どうしても最初は保育器内で育てることになり、母親との物理的な距離が遠くなりがちです。とある研究では、いくら未熟児とはいえ、彼らの発達のためには母親のできるだけ近くでいるほうがよい、とされています。保育器の中で育てつつ、しかし母親の存在を身近に感じさせてあげたい。そんな難しい問いに対して、保育器の中に母親の心拍や声等を届けるゲルマットを開発することで答えようとしているのがドイツ似拠点を置くBabybeというスタートアップです。

↑の動画(全部ドイツ語)内で出てくる青いマットレスのようなものが開発機器で、赤ちゃんは、まるで母親のお墓の中にいるように、母親の心拍や肺の動きを感じることができます。また別途開発しているカメのようなデバイスを母親が抱きしめることで、よりリアルな感覚を赤子に対して届けることができます。実際にこれを利用していた母親のレビュー動画もWebに載っています。

合わせてApplewatchやスマホアプリも開発中。コンセプトの中心には、子供を中心にして、よりよいコミュニケーションを実現しようとする姿勢。

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事業としてのスケーラビリティがどうこう、なんていう議論がとても小さいものに見えるくらい、価値あるプロダクトだと感じます。
HAXが繰り返し投資をしているところを見ても、ハードウェアとして期待できるものなんでしょうね。すばらしい。とにかくすばらしい。

2. kegg:妊活デバイス

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企業名:kegg
URL:https://kegg.tech/
設立年・所在地:2017年、サンフランシスコ
直近ラウンド:Seed(2018年6月)
調達金額:N/A (HAX、SOSV)

現在、米国では610万人の女性が不妊に苦しんでおり、不妊治療市場は2025年までに300億ドル以上にまで成長すると予測されています。そんな市場に対して、これまでの体温や脈拍経由での現状把握ではない別のアプローチで取り組んでいるのがこのkeggです。

同社が提供する膣挿入型デバイスは、2つの金属バンドを通じて膣内の粘液の成分を分析し、計測データをクラウドに送信、解析することでもっとも妊娠しやすい時期を割り出します。そのタイミングを7日前から予測することで、妊娠確率を4倍にまで高めているとのこと。

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同社デバイスは現在Indiegogoでクラウドファンディングの真っ最中。いま申し込みをしたら12月にはShipされるようで、試しに申し込んでみようかしら...!!

3. AptaCam:ポータブル診断デバイス開発・提供

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企業名:AptaCam
URL:http://www.aptacam.com/
設立年・所在地:2014年、深圳
直近ラウンド:Seed(2017年9月)
調達金額:N/A

今度は中国から!

深圳を中心に活動する医療機器スタートアップがこのAptaCamです。フォーカスしているのはポータブルサイズの診断機器で、ヘルスケア領域のみならず農業や環境領域でも活用できる機器を提供しています。

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デバイスの特徴してあげられているのは、

・Specific for biomarkers detection
・Foldable device
・Multi-touch interface
・Easy-to-use
・Cloud backup and file-sharing

で、MerckやJohnson&Johnsonと連携したプロジェクトを展開しています。
中国企業あるあるで公開情報が少ないんですが、検査・診断機器を小型に、というニーズは普遍的に存在するので、この領域にも注目...!!

4. Kinexcs:下肢リハビリ向けウェアラブルデバイス

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企業名:Kinexcs
URL:http://www.kinexcs.com/
設立年・所在地:2015年、シンガポール
直近ラウンド:Seed(2019年4月)
調達金額:$415k~(HAX、SOSV、SGInnovateなど)

もう一つ、アジアのスタートアップを。シンガポール発のKinexcsは、リハビリテーション/運動モニタリングキットの開発を行っています。一部開発キット化もしていて、外部向けの部材販売もしている模様。

システムとしては全身に付属させるセンサー群とそれを解析するクラウド環境・ソフトウェアで成り立っています。

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臨床医はこれを使用して、患者の可動域、リハビリテーションの進行状況、運動コンプライアンスをリモートで監視できます。また、臨床医が患者とやり取りできるようになり、回復プロセスが改善されます。

どんな人が経営者なんだろうと思ってYoutubeで探したところ↓の動画が見つかったんですが、編集が乱暴でちょっと笑いました。

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こんな感じで、第20回でした。
noteマガジンにもしてみたので、もしよかったらフォローしてください:-)

応援ありがとうございます!