2022年 気象大学校受験記④

前回に引き続き、今回も気象大学校の受験記を書いていく。
今回は第二次試験について述べる。
この試験では、性格検査、身体検査、面接の3つが課される。
面接については、事前に面接カードを印刷し記入することになっていた。志望動機、これまで頑張ったこと、関心のあること、自分の長所と短所の4項目を記入し、試験時に提出するのである。実際、その内容に即して質問がなされた。

第二次試験

性格検査

まず性格検査について述べていく。
この検査は合否に関係せず、あくまでも面接の参考にするとのことであった。形式は、自分の性格について、「当てはまる」「やや当てはまる」「どちらでもない」「やや当てはまらない」「当てはまらない」の5択で答えるというものである。
制限時間が15分であるのに対し、設問は50個と非常に多い。そのため、迷うことなく、直感的に選ばないと間に合わなくなる。
時間内に終わらなくとも時間を延長して回答できる。しかしそのようにした人はいないようであった。

身体検査

性格検査が行われたのち、数人単位のグループに分けられた。そしてグループごとに移動し、身体検査を受けた。

まずはエレベータで高層階に行き、医師による聴診と問診を受けた。この際、問診票が配られた。そこには心肺の疾患に関する既往歴とBCGの接種の有無を記入する欄があった。私は気管支炎を1歳ごろ患ったのでそれを記入した。しかしBCGを打ったかどうかの記憶はなかった。そこで看護師さんから「分からなければ不明とすれば良い」と言われた。よほどの事情がない限り多分接種しているはずだが、確証はなかったのでそのように記入した。

問診票を記入後、問診と聴診を受けた。グループの人がみな診察し終わると、検診車に移動しレントゲンを撮った。その際、建物の外に出ると中学生?が体育でサッカーをしていた。

面接

身体検査を終えると、いよいよ山場の面接が始まった。11時から順次始まり、私の出番も早かった。なおこの順番は、おそらく遠距離の人から先に面接していることによるものと思われる。受験者への配慮が感じられた。

入室すると、3人の試験官と1人の記録係らしき方が座ってみえた。
面接の内容は、先述の通り概ね面接カードに沿ったものであった。例えば、頑張ったこととして記入したことに対し、そこから得られた学びについて聞かれるなど、深掘りされた。また、カード以外のことについては、私の交友関係に関することや、寮生活への不安の有無が聞かれた。志望校については聞かれなかった。

試験官の方は終始穏やかで、私の発言を頷きながら聞いてくださった。いわゆる圧迫面接とは程遠いものであった。緊張こそすれ、不安や恐怖などは微塵も感じなかった。
しかし私の受け答えの中に、もしかすると不合格につながるのではないかというものがあった。それは「友人からはどう思われているか?」という質問に対する、
「変な人だと思われています…」という返答である。とっさの質問であり、それ以外の返答が一切浮かんでこなかったのだ。公務員に変人は求められてはいないだろう…。面接終了後、落胆してやまなかった。

結果

二次試験も含めた結果は、共通テストが終わった後の木曜日に発表された。
発表の時刻である9時ちょうどには、授業中で見ることができなかった。結局見たのは全ての授業が終わった後だったと思う。教室の中で、スマホで人事院のHPにアクセスした。そして合格者の発表を知らせるリンクに指を触れた。手は震えていた。胸が張り裂けるほど激しく動いていた。まさに人生を左右する運命の瞬間だ。

番号はあった。
いや、もしかすると間違えているかもしれない。そう思い、再度確認した。しかし確かに自分の番号が載っていた。
ついに高倍率を勝ち抜き、気象大学校に合格できた。クラスメートに報告し、さらに担任の先生にも報告した。みんなが祝福してくれ、先生に至ってはグータッチしてくれた。本当に受かったのだと実感した。実にその存在を知ってから3年間、継続してきた努力が結実した。

あとは東大入試の結果を待つのみである。
ここまで読んでくださり誠にありがとうございました。


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