見出し画像

生まれる前から反抗期娘⑩「お勉強②」

中学の時、私の寝てる横に学習机があって勉強してた。
学習机でちゃんと勉強する子っているんだ。って思っていた。

そこじゃなくて。
私が寝てるとは、鬱で調子が悪くて寝てばかりいた。このような状態を我が家では“死んでる”と表現した。何故そのような状況が生まれたのか、たぶん同じ部屋で寝てたのだと思うけど、数cmも布団と学習机は、離れてなかった。

家庭とは閉ざされた空間で、比べるものがなく、お母さんがいつも寝てるのが当たり前だった。
とはいえ、
今ヤングケアラーという言葉が出てきて、親の代わりに家事をして親の世話をしている子もいるらしい。それが当たり前になっているのだろうし誰にも言えないでいる。

私はご飯は何かしら出していて洗濯はしていた。
それにしても、寝てばかりいる母親の横で勉強している娘。異様な光景です。

で、勉強を聞いてくるのです。
塾にも行かせてなかったし。
数学を聞いてくる。私は算数は苦手だが、数学は得意だ。苦手分野以外は教科書で習った事は大体頭に入っている。
でも、小学校までで教えるのはやめたかった。その時もやめたいと言った。

中3でギブアップする時がくる。
数学を聞いてくる。教えるというより一緒に考えてみようというスタイルでやってきた。
「もうやめたい」と言うと、
「バカだなぁ。ケチ。」
心の中で
「あんたなんか、私でなきゃ育てられんわ」と思いつつ、
「普通は小3の分数のかけ算わり算でギブアップするんだよ」と言う。
私だから数学が教えられた事と、私には怒るパワーすらなかった事。
だから私でなきゃ、この生まれる前から反抗期娘を育てられなかったのだと思ってきた。
高校には、別の部屋で寝るように私は移動した。

ごめんなさい。詩に夢も憧れもありません。できる事をしよう。書き出すしかない。書き出す努力してる。結構苦しい。でも、一生書き出す覚悟はできた。最期までお付き合いいただけますか?