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焙煎失敗豆の数々と、思い当たる原因

片手鍋を心置きなく振る工夫、使う道具のクセ、思い通りに温度コントロールするための安定した火力。

自分なりに上手く焙煎する為の条件をあれこれ書いてきましたが、今に至るまで数々の失敗をして来ました。
そこで今回は、今まで焼いた焙煎に失敗しているコーヒー豆の写真と、それぞれの失敗した原因を、思い出せる限り紹介しようと思います。


焙煎失敗!美味しく無さそうな見た目の豆たち


ここからは僕のスマホの写真フォルダに入っていた「見るからに美味しく無さそう」な焙煎に失敗した豆たちの写真を晒していきます。
なかなか美味しいコーヒーが焙煎出来ずに困っている方、こういった見た目の焼き上がりになってませんか?
僕の失敗が皆さんの役に立てば、きっとこの子たちも救われます(涙目

では参ります!
※写真の撮り方、照明の加減がそれぞれ異なる点はご了承ください。

焙煎失敗その1

これは人生初の焙煎です。
火加減強すぎ、焙煎中に豆を2回ブチ撒け、撹拌不足、温度管理、焙煎時間不明と、全てが破茶滅茶な思い出深い豆です。
では次!!


焙煎失敗その2

撹拌不足による表面の部分的な焦げと、温度の乱高下による焙煎ムラ。
温度の影響で豆全体で焼き色が揃わず、すべてがまだらで中途半端なまま1ハゼに突入したため手遅れになり、そのまま煎り上げたものです。
深煎りに変更するなどのリカバリー技術もない時代の失敗がこんな感じ。
黒っぽい豆、茶色い豆、まだら模様の豆、シワの強い豆、見るからに不味そうな見た目をしていますね(汗
では次ぃ!!


焙煎失敗その3

浅煎りを目指して焙煎。
『浅煎り=焙煎時間を短く、1ハゼ開始で直ぐ煎り上げ』という安直な考えて焙煎した結果がこちら。
焙煎中の温度の乱高下が改善されることも無く、ただ焙煎時間を短くしてしまった為に、豆の焙煎具合の足並みを揃える間も無く1ハゼ~煎り上げに。
焙煎時間が短い所為で豆が膨らむ余裕さえなく、シワシワでカチカチのコーヒーになりました。味は言うまでもなく…(汗
次ぃぃいい!!!


焙煎失敗その4

豆の膨らみは良く、豆ごとの色ムラはほとんどなくて、ある程度焼き色は揃っているものの、豆の1粒1粒に部分的な焦げが見られます。
この子は試験的に鍋を厚底のIH対応ステンレス鍋にて焼いたもので、鍋底の蓄熱性が高すぎて温度が下げられなかった事と、それに見合った温度調整や撹拌が出来ていなかった結果。
豆はしっかり焼けてるので飲んでもそこまで不味いことは無いですが、焙煎度のわりに焦げ臭みや苦みが強い気も
なにより見た目の美しさを損なってしまっているのが惜しい!
次行こう次ぃ!!


焙煎失敗その5

これは後日、別の記事にしようと思ってますが、かなり特殊な機材を使って焙煎してみた豆です。
一見、上手く焼けてそうな豆に見えますか?

豆自身の色は明るい茶色に見えますが、よく見ると豆の輪郭部分や表面、角が少し黒っぽく見えると思います。
例えが難しいのですが、『豆の表面が薄い半透明の黒い膜で覆われたような見た目』と言えば伝わるでしょうか(汗

これは、短時間かつ高温で焙煎したために、豆の内部までしっかり熱が伝わらず、豆の表面の細胞だけが先に焼け(焦げ)てしまっている見た目です。
豆の角や表面の細胞の薄い部分が真っ先に焦げるため、輪郭が黒く見えます。当然、豆の芯までちゃんと火が入って焼けた訳ではないので、いわゆる『生焼け』と呼ばれる状態です。(飲んだら冗談抜きでクソ不味いです)
写真のものはキツい酸、エグみ、渋み、雑味、青臭さ、焦げ臭さ…と、コーヒーのネガティブ要素のオンパレードでした(白目

個人的にはこのような焼き上がりになっている豆が一番厄介だと思っていて、写真のものは超極端な例ですが、似た傾向の焼け方をしている豆は『見た目が割と奇麗に見えるので“良くない焙煎”と気付かない』人が結構多いと思っています。(完全に独断と偏見です)

これらはほんの一部の失敗例で、実際は数限りなく失敗しています。

自分が思う“良い焙煎”が出来るようになってから

ちなみに、僕の中で割としっかりと焙煎出来ている豆の見た目がこちら。

焙煎が上手く出来た豆(美味しそうに見えますよ…ね?)

焙煎度により、豆表面の黒シワの残り方や艶っぽさは変わりますが、この豆に関しては豆ごとの色ムラや部分的な焦げ、表面だけ黒っぽく見える事もなく、均一な色味でふっくらしているように見えると思います。

浅煎りは豆の表面にシワが強く残りますが、豆全体的を見たときの色ムラが無い焼き上がりが“良い焙煎”の浅煎りだと思っています。(あくまで目安)

ただ、原料であるコーヒーチェリーの生育具合や精製方法、発酵具合などで豆の焼き色には個体差が生じますが、焼き上がったコーヒー豆の全体を見た時に、平均して整った色味をしている事が焙煎が上手く出来ている目安になります。
その中であまりにも平均とかけ離れた色味の豆(白っぽい、黒っぽい等)は味に良い影響を与えないので弾いてしまって構わないでしょう。

もちろん、焙煎の良し悪しは見た目だけではなく実際にテイスティングをしてみないと本当の所は分かりませんが、少なくとも『見た目が美しく焼けている焙煎豆は飲めない失敗はしていない』ということで、『焙煎が成功している』一つの目安として考えても良いのではないでしょうか?
(※個人的見解につき異論は認めます)

次回はそうですね…
『この動作はこんな失敗の原因になる』
みたいな事を、このnoteを元に書こうかなぁと考え中です。

それでは!!

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