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2023年世界遺産訪問まとめ


5月 厳島神社

・弥山

世界遺産「厳島神社」は、海上に突き出た朱塗りの社殿が有名だが、世界遺産として登録されているのは、海岸部の社殿群からその後背にそびえる弥山の一部が資産登録となっている。
ということで、これまで何度も訪れた神社はすっ飛ばし、弥山登山に出掛けた。

登山道で鹿と遭遇
ロープウェイもありますが、今回は紅葉谷ルートで登り、大聖院ルートで下山しました
不消霊火堂
不消霊火堂の内部、茶釜があります
高さはそんなにないですが、スタート地点が低いので意外ときついです
山頂にはトイレ・売店のある展望台があります

6月 『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群

最寄り駅であるJR九州・鹿児島本線の東郷駅前から西鉄バス・神湊波止場行きの路線バスに乗り、終点の神湊波止場下車。その後大島行のフェリーに乗船し、沖津宮遥拝所や中津宮のある大島に渡った。
大島観光のあとは、フェリーで本土に戻り、神湊波止場のバス停から西鉄バス・東郷駅前行のバスに乗って来たコースとは逆に移動し、途中にある宗像大社前のバス停で下車して、辺津宮を訪問した。

・宗像大社沖津宮遥拝所

大島のフェリーターミナルで電動アシスト自転車を借り、15分ほどで島の北側にある宗像大社沖津宮遥拝所に到着。
ここは約48キロ離れた宗像大社沖津宮のある沖ノ島を遥拝するための施設。
沖津宮のある沖ノ島は、神宿る島として古代から上陸が禁忌とされ、現在も一般には上陸が制限されている。そのため、沖ノ島の手前にある大島のこの遥拝所から遠く、遥拝するのである。沖津宮には宗像三女神のうちの田心姫命(たごりひめのかみ)が祀られている。

遠くに薄っすら沖ノ島が見えました

・宗像大社中津宮

フェリーターミナルからすぐのところにある宗像大社沖津宮。宗像三女神のうちの湍津姫命(たぎつひめのかみ)を祀っている。
中津宮の鳥居をくぐって左の方に行くと天の川と書いた表札があり、その奥に織姫神社があった。ちなみに鳥居横の道路を挟んだ右側には牽牛神社がある。

鎖をつかんで登り、拝む
これが天の川らしい
中津宮の右方向にある牽牛神社
中津宮から港を臨む

・宗像大社辺津宮

一般に宗像大社と言えば、ここ辺津宮を指す。宗像三女神のうちの市杵島姫命(いちきしまひめのかみ)を祀っている。
せっかくなので、たくさんの文化財が保管されている神宝館も行ってみた。
ここは沖ノ島で発見された約8万点にものぼる国宝が収蔵されている宝物館で有名である。

国宝の純金製指輪
国宝だらけ

9月 ル・コルビュジエの建築作品:近代建築運動への顕著な貢献

・国立西洋美術館

上野公園内にあるル・コルビュジエが基本設計した美術館。
設計を依頼されたル・コルビュジエは、1955年にわずか8日間日本に滞在し、建築予定地を視察。その後パリに戻り設計図を書き上げたが、その設計図には建築に必要な数値が書かれていなかったため、日本人の弟子、前川國男、坂倉準三、吉阪隆正らが図面をもとに、建築のための実施設計をした。

美術館入口正面
もとは太陽光が入ってくる設計だったが、今は蛍光灯に代わっている

11月 紀伊山地の霊場と参詣道

「紀伊山地の霊場と参詣道」は吉野・大峯、高野山、熊野三山の3つの地域とこれらをそれぞれ結ぶ参詣道が世界遺産に登録されている。
また、日本で最初に❝文化的景観(Cultural landscape)❞という概念が認められた遺産で、日本にはこれと「石見銀山遺跡とその文化的景観」の2つが文化的景観を有する世界遺産となっている。
今回は主として熊野三山を巡った。

「紀伊山地の霊場と参詣道」の場所図

・熊野本宮大社

全国の熊野大社の総本宮。明治時代に洪水で多くの社殿が流出したが、流出を免れた4つの社を現在地に移築し、再建された。境内には八咫烏の郵便ポストがある。
※八咫烏:日本書紀にも登場する三本足のカラスで、熊野では神の使いとさ
れている。

熊野本宮大社の参道
同じく「道」が世界遺産に登録されているサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路の貝印

・大斎原

明治時代の洪水の時まで熊野本宮大社があった熊野信仰の発祥地。日本最大の鳥居がある。

・熊野速玉大社

熊野本宮大社、熊野那智大社とともに全国の熊野大社の総本宮。鮮やかな朱塗りの社殿があり、参道横には八咫烏神社がある。

・熊野那智大社

熊野三山の他の二社と異なり、那智大滝への信仰を原点とする。境内には八咫烏の像がある。

・青岸渡寺

天台宗の寺院で、中世から隣接する熊野那智大社と一体化し、神仏習合の修験道場となった。

青岸渡寺から三重の塔と那智大滝が見える

・那智大滝

熊野那智大社の別宮である飛瀧神社には社がなく、大滝に向かって直接拝礼する。滝の高さは133mある。

・補陀洛山寺

天台宗の寺院。「補陀洛」とは、中世日本では遥か南洋上に存在するとされた観音浄土(補陀洛浄土)を指し。海岸から渡海船に乗り込み、生きながらにして観音浄土での往生を目指す捨身の行を「補陀洛渡海」と言い、この補陀洛渡海船の主な出発点が補陀洛山寺である。
現在の本堂は1990年に再建されたもので、境内には実寸大の渡海船が展示されている。

実寸大の渡海船
一人乗るのも大変な狭さ

・闘鶏神社

田辺市の市街地にある熊野三山の別宮的存在。
この神社を参詣することで三山詣に替えたと言われている。社殿の配置は、洪水で流された熊野本宮大社の社殿と同じとされる。
2016年に「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産として追加登録された。
なお、参道は世界遺産に登録されている大辺路の一部である。

神社前の参道を西に向かって歩くと、この道が大辺路であることが分かる

11月 古都京都の文化財

和歌山に行った翌週、今度は京都に出掛けた。
今回は、「古都京都の文化財」の中で行ったことがない構成資産だけを選んで訪問した。

・宇治上神社

宇治川の東岸にあるこじんまりとした神社。
現存する日本最古の神社建築の本殿がある。

正門
拝殿
これが最古の本殿、一棟の建物内に一間社流造の内殿が三間ある

・平等院

宇治川の西岸には10円硬貨で有名な鳳凰堂がある。
もとは貴族の別荘であったが、藤原頼道が寺院へと改修した。
さすがに大勢の観光客、特に外国人観光客が多かった。

・賀茂別雷神社(上賀茂神社)

平等院のある宇治市から、いっきに北上し、京都市北区まで移動した。
ちょうど、特別拝観期間であったため本殿と権殿近くまで行くことが出来た。(但し、撮影禁止)

二の鳥居
細殿と立砂
細殿と楼門
楼門
楼門をくぐると正面に中門が見える。この向こうに本殿と権殿がある。

・賀茂御祖神社(下鴨神社)

8世紀に賀茂別雷神社から分立したとされる。
境内にある糺(ただす)の森も世界遺産に含まれている。

参道右側が糺の森
楼門
正面に舞殿、舞殿の左奥が中門
中門をくぐると十二支を祀る言社(左手前の小さな社)があり、この奥に東本殿と西本殿がある
手を清める御手洗池





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