【海外移住のスペイン語】話せるフリと話せないフリ
アルゼンチンで15歳の誕生日を迎えた次男。
三回目の誕生日を迎え、スペイン語の上達が目覚ましい事に気づく。
学校やサッカーチーム仲間との会話なら
何となく成立するようなレベルになってきている。
それに引き換え父は、完全に置いていかれている。
話を聞いて、話題の輪郭だけはわかる(気がする)。
意味を考えているうちに、会話は次の展開になっている現実。
ある日、学校での面談をする機会があった。
日本のインターナショナルスクールではあるが
学校の仲間に日本人はいないし、友達は日本語は話せない。
ただし、先生の中に日本語が通じる方もいるので
校長先生との面談では同席してもらうことにした。
そこでも、次男のスペイン語の上達を褒めてもらえた。
しかし、ここは学校なので当たり前のことで
やっと授業に参加できているとのお言葉だった。
そして、冒頭で先生からこんな言葉があった。
『時々、言葉がわからないフリをすることがある』
ちょっと、衝撃を受けたひと言だった。
多分、わからないフリではなく「理解できない」だけ。
わからないという理由で避けるのは良くないことだと。
両方の言語が話せる方の言葉だけに、説得力があった。
しかも、その方を通訳として安心して挑んだ面談。
父も『わからないフリ』ができないという緊張感(笑)。
面談のほとんどを通訳せず、わからない部分を翻訳する展開。
とはいえ、ほとんど内容がわからない。
なので、『わかったフリ』をしたまま面談が終わった。
もちろん、最後に内容を要約してメモでいただいたけど。
次男の目線からすると、父の『わかったフリ』は
滑稽に見えていることはわかっている。
アルゼンチン人との会話は、そうじゃないと
会話が終わらなくなってしまうというのが理由。
わからないのに、『Si!』と言ってしまうのは
やめた方が良いって、何度も言われている(笑)。
先生の言う『わからないフリ』と
次男の言う『わかったフリ』って実は同じかも?
どちらが正しいという話ではなく
コミュ二ケーションをどう成立させるかという話。
思えば日本語でも、そんな場面はたくさんあったと思う。
『わかった!』って言って、後で悩むことは山ほどあった。
『わからない』で相手を不安にさせたくなかったから
できるだけ言わないようにしていたんだと思う。
スペイン語は『Muy bien!(大丈夫)』を多用する文化。
大丈夫じゃないのに、そんな言葉が飛び交っている。
いつかわかる時が来ると信じて学んでいく。
『Muy bien!』の便利さに便乗させてもらおうと思う。
『わかったフリ』か『わからないフリ』なのか。
言葉のわからない海外移住で必ずぶつかる壁。
その答えはまだ先にあると思うけれど
1つ1つが経験になっていると信じるしかない、と思う。
※ こちらも毎日更新中
※ トレーニングマッチの様子
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?