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ノウルシ
2020年1月20日 20:20
雑然とした部屋のどこにしまったあれ そういえば何を探していたんだっけ?部屋の片隅 埃かぶった無数の瓶日に焼けて磨耗した古いラベルその文字は読めない中身は分からないどれだけ そして何を失くした?どこか遠くで誰かが泣いたそれが僕だとまだ気づいてなかった不干渉を貫いた俯瞰しようと努めていた不干渉不感症不完全な、指の隙間から零れ落ちてその度何かが変わってしまった鏡
2019年6月4日 21:37
隣の芝を抜いては燃やす絵描きは青に取り憑かれている蒐集家はまだ持ってない物の数を数えて今日も一日を終える心臓を失くした人形たちは代わりになる物を探す喪失それ自体が命の価値と詩人は知ったような口を利いた痛むかい?紛れもなく君の痛みだ奪い合った椅子は朽ち果てたどちらが正義か決めずに神は死んだ性器の発明欲望の装置スイッチを入れたのは誰だ寝ている間に言った覚えの
2019年5月29日 21:54
綺麗だったね世界が君の中で終わった嫌いだった朝焼けさえ綺麗だったねそう、あの日は夢見て 落として「もう私は夢を見てはいられないの」開け放たれた窓空っぽの部屋カーテンはゆれて ゆれて「生命線をリセットして朝に還るわ始まりも終わりもない今日にはもう飽き飽きだわ」溺れて 白昼夢溶けてゆく「生命線をリセットして朝に還るわ始まりも終わりもない今日をもう終わらせ
2015年9月1日 22:17
見上げてみたって 星なんてろくに見えやしない汚れたのは世界か 僕らか向こう岸に浮かんでいる町の灯りは海の中に影を落として僕らを笑っているそれでも 今日はいつもより星がたくさん見えたんだ想像と創造僕らも夜空に星を放った打ち上げ花火が照らした世界も 君の横顔もいつか終わる日が来るのなら僕はせめて覚えておこうこの火薬の匂いを見上げたところで 数秒後