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メタバース総合展、未来への一歩を体験。~メタバースでのマルシェの可能性は?~

東京ビッグサイトで開催された"メタバース総合展"へ行ってきました。
驚くべきことに、思っていた以上に訪れていた人々がブースを取り囲み、会場は活気に満ちていました。

音声でもお話していますので併せて聴いていただけると幸いです。

残念ながら、限られた時間の中で全てを見切ることはできませんでしたが、私が注目した3つのサービスをここで紹介します。

1.教育とメタバースの可能性

最初に目を引いたのは、教育や地方自治体向けのメタバースプログラムを提供する会社です。

彼らが提供するサービスは、メタバースと教育の可能性を十分に引き出しています。通信学校向けのメタバース教育プログラムは、1年間のスケジュールとともに、各地のイベントで学校としてメタバースのモデルを作ろうとする挑戦を紹介していました。メタバースにおける新人研修や学校教育、農業研修など、教育の一部をメタバースで実施するという試みは、今後の教育改革において大きな可能性を秘めていると感じました。

また、同社は地方自治体向けにメタバースを活用したイベント支援もしています。群馬県がメタバース空間で人が集まらないという問題を解決するために、彼らは集客やイベント運営支援を行いました。Twitterを活用してメタバース空間での写真撮影やタグ付けなどの企画を提供し、500人以上の新たなフォロワーを獲得しました。このような取り組みは、メタバースと現実世界の連携という新たな視点から、地方自治体の課題解決に役立つと感じました。

2.メタバース展示会の「V-booth」

次に紹介するのは、メタバースで展示会を実現する新しいサービス「V-booth」です。

このサービスを利用することで、45万円から独自の展示会を開催することが可能になります。展示ブースの設営、資料の投影、ブース内のレイアウトなど、テンプレートに沿った形で提供されます。

もともと展示会という概念はリアルな世界での事象であり、その翻訳には多くの疑問がつきまとうかもしれません。しかし、「V-booth」は企業が出展したいと思えば、必要な手続きや設定を全てメタバース上で行えるようにしました。

具体的な事例としては、百貨店の大丸が「V-booth」を使用してお中元の商品を案内するブースを作ったというものがあります。大手企業もこの新たなメタバース上での販売構造に注目しており、既に実績を上げています。

メタバースの新たな視点: お客さんの目線

最も注目すべき特性として、メタバース上の展示会であれば、お客さんの視線を追うことが可能になります。リアルな展示会では対面での対話が主になるため、お客さんがどの展示を見ているか、具体的にどの資料に目を通しているかなどを詳細に知ることは難しいです。しかし、メタバース上だと、これらの視線の情報を把握することが可能で、そのデータを元に接客や提案を行うことが可能になります。

メタバース上の展示会の将来性とリアルの影響力

とはいえ、まだリアルの展示会が主流であり、メタバース上での展示会は補完的な存在です。それでも、メタバース上で展示会を開催することの可能性は確実に存在します。今回の「V-booth」を通じて、その可能性を感じ取ることができたと思います。しかし、まだまだ開発と実験の段階にあり、これからどのように展開していくかはこれからの業界全体の動向と共に見守っていくべきでしょう。

3.体験型メタバース「VMVerse」

最後に注目したのは、「VMVerse」というサービスでした。

これはシンプルにメタバース内で買い物体験ができるというものです。試しにVRゴーグルをつけ、専用のリモコンを両手に持って商品を選びました。このサービスはまだリリースされたばかりで具体的な導入事例はありませんが、私はこのサービスを見て農業とメタバースを組み合わせる可能性を強く感じました。

メタバース上のファーマーズマーケットの可能性

想像してみてください。メタバース上でファーマーズマーケットが開かれ、農家さんが集まりブースを出している様子を。買い物をしながら、農家さんの話を聞いたり、その場で流れる農作業の現場の映像を見たりすることが可能です。
かねてより温めていた"メタマルシェ"構想のようなコンセプトを持つメタバース上のマーケットが実現できると思いました。

メタバースの課題

ただし、現状ではまだ課題があります。
私自身、VRゴーグルを使用して5分間体験しただけで、すでに少し酔ってしまいました。そのため、VRゴーグルの技術改善が必要だと感じました。

しかし、Appleが"Vision Pro"という高価なゴーグルを出す予定があることから、この課題は時間とともに改善されていく可能性が高いと思います。

企業向けのメタバースサービスの相性はいいと思います。
今の段階では、企業が社員や取引先の教育のためにメタバースを活用するのが最も有効な使用法だと感じました。
一方、個人がメタバースで買い物をすることはまだ少し先の話になると思います。

それでも、私は農業とメタバースの組み合わせについて常に考えています。その可能性を探り、試行錯誤していくことで、新たな革新を生み出したいと思っています。これからも、この領域で新しい取り組みを進めていきますので、どうぞお楽しみに。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

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