見出し画像

デジタル住民票の波:加賀市・匝瑳市が切り開く新しい地域コミュニティ

昨年2023年より、石川県加賀市は100人の住民にNFTを配布するという試みを開始しました。このプロジェクトは、ソニーのグループ企業CORGEARの技術支援を受け、地方自治体としては異例のステップを踏み出しました。
そして、昨日、2024年3月15日より住民票NFTを発行開始しています!

キャンペーンコード:CzKKdJ

発行目的は観光、ワーケーション、多拠点生活などで加賀市を訪れる関係・交流人口を増やし、将来的な移住・定住に繋げることです。保有特典は、加賀市における店舗等での提示により、市内の協力店舗で割引サービス等を受けることが可能となります。
今回はそんなデジタル住民票NFTの波について紹介していきます。


加賀市の住民票NFT

加賀市のNFTプロジェクトでは、日本で運用されるブロックチェーン、Japan Open Chainを採用。

Ethereum互換であり、Proof of Authority(PoA)コンセンサスメカニズムを用いています。これにより、効率的かつ低コストでの運用が実現されています。

加賀市民NFTの保有者は、県内の温泉旅館割引や乗り合いタクシー割引などの地元特典を受けることができます。これにより、訪問者や将来の移住者を惹きつけ、地域の魅力を高めています。

マイナンバーとの連携

新たなアップデートとして、マイナンバーと連携する動きがあります。これにより、個人のIDとしての役割を担うNFTが実現される可能性があります。

マイナンバーカードをベースにしたウォレット連携は、国としての管理面でも有利。個々の経歴証明や学歴など、個人情報のデジタル統合に貢献します。

他地域への波及効果

加賀市の取り組みは、他の自治体にも影響を与え、地方創生の新たなモデルを提供しています。NFTを通じた地方自治体への関心の高まりは、日本全国に拡がる可能性を秘めています。

加賀市のプロジェクトは、関係人口の創出と地方活性化に貢献しています。NFTは、旅行者や県外の人々にも提供され、加賀市に足を運ぶきっかけを作っています。

匝瑳市のデジタル住民票NFT:地域のファンクラブを超えて

千葉県匝瑳市も「住民票NFT」をファンクラブ会員証として発行しました。これは「千葉県初の住民票NFT」として注目を集めています。

このNFTは、HEXAというプラットフォームを使用し、限定1,000点を1点1,000円で発行。手数料を20%と仮定すると、この取り組みにより、匝瑳市は80万円の収入を得られます。

匝瑳市に住んでいない人でもデジタル上で市の住民になれるというコンセプトです。

特典の詳細

  1. 市長とのオンライン交流会参加:

    • 匝瑳市の市長との交流機会を提供し、市政への理解を深める。

  2. そうさ観光物産センター「匝りの里」レンタサイクル利用無料:

    • 匝瑳市の魅力的なスポットを自転車で探索することができる。

  3. 市内加盟店で使えるユートリーカード:

    • 25ポイント付与済みのカードを提供し、市内での消費を促進。

  4. ご当地ヒーロー「ハリキリ戦隊ソーサマン」の「ソーサレッド記念NFT」贈呈:

    • 地域のカルチャーを象徴するユニークなNFTをプレゼント。ソーサマン紹介サイトはこちら ※2および3の特典は匝瑳市民は対象外です。

特典の提供とマーケティングの効果

これらの特典は、地域の魅力を高め、観光客を引き付ける手段として機能しています。NFTの発行により、匝瑳市は地域への認知を高めることに成功していると言えます。これは、新しいマーケティング手法として非常に有効であり、他の地域にも模範となる可能性があります。

一方で、NFTの発行後の継続的な活用は課題となっています。以前、ヘキサで発行された西川町や峯岸町のNFTも、その後の情報更新が少ないという問題があります。継続的に関心を持ってもらうためには、意味のあるNFTの発行が必要です。

まとめ

石川県加賀市と千葉県匝瑳市が、それぞれNFTを活用し地方創生に挑戦しています。加賀市はNFTを無料配布を組み合わせて、地元特典を提供。匝瑳市は「ファンクラブ会員証」のようなNFTを発行して販売しています。これらの取り組みは、地域の魅力を高め、観光客の誘致や関係人口の増加を狙っています。
今後の住民票NFTの展開が楽しみです。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?