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未来を読み解く一冊 -『限界国家』から学ぶ2023年の締めくくり

2023年も終わりに近づきました。
今回は、2023年の締めくくりとして一冊の本「限界国家」を紹介します。
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この本は、楡周平氏によって書かれた経済物語で、現代のNFTやメタバースといったトピックを軸にした新しい世界観を提案しています。特にWeb3の分野で活動する方々にとって、多くの学びがある一冊です。今回は、この本の魅力と、それが私たちに与える示唆について紹介していきます。


第1の焦点: 高齢者のための政治

日本は2050年には超高齢化社会を迎え、75歳以上の人口が全体の20%を占めると予想されています。この本では、政治がどのように高齢者中心に傾いていくかを浮き彫りにしています。高齢者の声が政策に強く反映される現象は、「高齢者による高齢者のための高齢者による政治」として描かれており、その影響と未来について深く掘り下げています。

第2の焦点: 国境の壁の崩壊

メタバースやNFTの登場により、国境という概念がどのように変わっていくのか、この本は鋭く指摘しています。デジタル世界の拡大は、地理的境界を超越した新たなコミュニティ形成を促進し、国際的な協力と交流の新時代を提示しています。これは、特にグローバルに活動する現代人にとって重要な視点です。

第3の焦点: 人口減少の前向きな捉え方

日本の将来像を描く上で避けて通れないのが、人口減少の問題です。
人口減少というネガティブに捉えられがちな問題について、本書は前向きな視点を提示しています。日本の特殊出生率が1.34人(2020年)、2040年から2050年にかけて日本の人口が1億人を割り込む可能性について考察しています。しかし、「限界国家」は、技術進化による労働の代替が、この人口減少によってもたらされる新しいビジネスチャンスや、働かなくても良い環境の創出という可能性を探ります。この点は、産業革命以来の労働の本質に関する大きな転換を示唆しており、私たちの長期的な未来観にも影響を与えるものです。

注目の章: 若者と財政界の重鎮の対話

「限界国家」では、国境の壁が崩れるというテーマが重要なポイントとして取り上げられています。特に第3章で描かれる、21歳の若者がメタバースやNFTを活用して新しいビジネスを立ち上げる様子は注目に値します。この若い起業家は、従来の組織構造や資金調達方法を逸脱し、国際的な視野で事業を展開しています。これは、今後、国境を越えたグローバルなビジネスが主流になる兆しを示しており、Web3の世界で活動する私たちにとっても、大きなヒントが隠されています。

最適な人口規模と労働からの解放

本書では「労働からの解放」という概念が提示されています。これは、技術進化により人間が直接的な労働から解放され、生活の質が向上する可能性を示唆しています。地球の人口が現在の80億人から最適な5億人になるという視点も提供されており、人口減少が必ずしも悪いとは限らないという新しい考え方を私たちに提示しています。この観点から、長期的には働かなくても生きていける時代が到来する可能性があると考えることができます。

まとめ:2023年締めくくりとしてのおすすめ一冊

2023年の締めくくりに「限界国家」という本は、単に興味深い内容だけでなく、今後の社会や経済の変化に対する洞察を提供してくれます。

2050年に私は60歳を超えます。どのような世界が待っているのかを想像しながら、今後の人生戦略を考えるきっかけをこの本は私たちに与えてくれます。未来を形作る新しいビジネスモデルや人口動態の変化を理解し、今後の行動に繋げていきます。

間もなく終わりを迎える2023年、みなさんにとってはどんな1年だったでしょうか?
ぜひ、年の瀬に本書を読んで来る未来に想いを馳せてみていただけると幸いです。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

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