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リーチの時に肩の挙上代償が出てしまう人に対して運動麻痺に対するアプローチ〜代償が出る原因を追求編〜

代償の原因とは?

リーチ時に肩が挙上してしまう患者様に対してどこにアプローチしますか?

リーチ時に肩が挙上してしまう原因はなんでしょう?

みなさんの意見を聞いたところで、まずは私の仮説をお伝えしたいと思います。

はじめまして、脳外臨床大学校の作業療法士の山本です。

このサイトでは、脳卒中のリハビリに関わる、
作業療法士・理学療法士・言語聴覚士に向けて
臨床で使えるのニューロリハビリと題して
脳の知識を臨床に使えるレベルに変換してお伝えしたいと思います。

*今回の有料内容は 脳外臨床大学校にて開催しました
60分間のZOOMセミナーの録画となっております。
YouTubeにて一部を公開していますので参考にしてください。

オンラインサロン 脳外臨床大学校では1980円〜毎月開催されるセミナーが
無料で視聴可能です。是非これを機にご入会ください。

3年目の山本が考えていた肩が上がってしまう代償の理由とは?


<肩の挙上が出る理由は>
運動麻痺により肩甲帯の安定性が低下したため
共同運動による代償が原因であると考えた。
そこで肩甲帯の安定性向上を目的にアプローチを
行うことで肩甲帯挙上代償を抑制できると考えた。
by 3年目の山本

今から考えると、ツッコミどころまんさいなんですが・・・w
仮説は仮説なので、これを今回は明確にして過去の自分にフィードバック
していこうと思うます。

まずは代償であるということですので
代償について明確にしたいと思います。

代償とは、『他人に代わって損害の償いをすること』です。
つまり、障害した機能を代わりに補ってくれることを言います。

今回の患者様でいうと、肩の挙上という動作で何かを補っているということになります。

補っているものを分析するにあたり、
まずすべきななのは、代償動作の要素分解です。
肩の挙上運動は、肩甲骨の挙上・上方回旋・内転動作が含まれています。
このどれかが障害されているために、挙上という運動で代償しているわけです。

さて、どの動作が足りていないと思いますか?

正常なリーチを分析すると
正常リーチ時の肩甲帯の動きは下制・上方回旋・外転となります。

二つを比較してみると共通しているのが上方回旋であるため
上方回旋を代償していることがわかります。

上方回旋といえば、肩甲上腕リズムが思い浮かびますね。
肩屈曲30度を超えた屈曲をするためには、
肩甲骨の上方回旋が必要となります。

①『肩の挙上代償は上方回旋の代償をしている』ことがわかったので
患者様評価においても、肩屈曲時の上方回旋評価をしてみてください。

代償の理由は肩甲帯の原因が全て?!

では、上方回旋ができたら肩の代償は出なくなるのか?
ということで、これを機にそれぞれの機能を制限した際に
どんな動きが代償として起こるのか?を考えてみたいと思います。

上記のように制限と代償の表を作ってみました。
これは、是非動画にてご覧いただければと思います。
*一つ一つ動画を使って検証しています。

アプローチの邪魔をするのが、連合反応と共同運動!?


リーチにおける代償が分かったところで、
アプローチを行うわけですが、次に問題になるのが
連合反応や共同運動です。

そもそも、連合反応・共同運動というのは症状名ではなく
現象を表しますが、これら2つの動作が原因でアプローチが
難渋することが多くあります。


上位運動ニューロンの興奮と抑制

連合反応や共同運動がなぜ難渋を引き起こすのか?ということも今回の動画にて説明していますので是非参考にしてみてください。

【講師紹介】

脳外臨床研究会&大学校 代表 作業療法士 山本秀一朗
<略歴>
2006年 作業療法士 合格
同年  急性期病院に入職
2010年 河内脳外勉強会 立ち上げ
2012年 脳外臨床研究会 立ち上げ
2015年 脳外臨床研究会 会長就任
同年  デイサービス立ち上げ
2016年 脳PROセラピスト協会立ち上げ
同年  株式会社 脳PLUS 立ち上げ
    脳卒中専門リハビリステーション開設
2017年 リハピラティス協会 代表就任
2019年 脳外臨床大学校 eラーニング設立

<専門>
・脳卒中専門作業療法士
・脳画像からの機能予測・神経生理学
・目標設定・目標達成スキル
・人材育成・コミュニティーの作成

60分のセミナー動画

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