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病院の症例検討を発表者にとって意味あるものにするための方法

はじめまして、脳外臨床大学校の作業療法士の山本です。

このサイトでは、脳卒中のリハビリに関わる、
作業療法士・理学療法士・言語聴覚士に向けて
臨床で使えるのニューロリハビリと題して
脳の知識を臨床に使えるレベルに変換してお伝えしたいと思います。

*今回の有料内容は 脳外臨床大学校にて開催しました
60分間のZOOMセミナーの録画となっております。
YouTubeにて一部を公開していますので参考にしてください。

オンラインサロン 脳外臨床大学校では1980円〜毎月開催されるセミナーが
無料で視聴可能です。是非これを機にご入会ください。

はじめに

セラピストとして、一人の患者様を担当しリハビリを提供するのは日常です。
しかし、自分以外のセラピストが患者様をどのように捉えてリハビリを提供しているのか?について触れるのは少ないのではないでしょうか?

今回は症例検討の方法と題して、
発表者が得する、意味のある症例検討のあり方につてお伝えしたいと思います。

通常の症例検討と脳外臨床大学校の症例検討の違い

病院勤務の多くのセラピストが一度は経験したことある症例検討ですが
苦手な方もいるのではないでしょうか?

発表するも・・・質問攻めにあい・・・
結局、明日から何をすればいいかわからない・・。
こんな経験はありませんか?
私の病院時代の症例検討会は振り返りの要素強いく
臨床的意思決定過程を検証する意味合いが強い後見的な意見交換である』
と言われています。

症例検討を行うのは、もっぱら新人です。
新人教育の一環であるといえば聞こえがいいですが、
新人からすると、今まで行ってきたリハビリの反省より
今、目の前の患者様をどうすれば幸せにできるのか?
何をしたら良いのか?
という目の前の壁を乗り越える方法を聞きたいと思いませんか?

そこで脳外臨床研究会では
症例検討=症例担当の間違い探しではなく
症例検討=参加者のプレゼンテーションの場を提案しています。
簡単に説明すると、振り返りではなく、
参加者が自分ならどうするか?というアイディを提案する場所であると定義しています。

症例検討で一番はじめにすべきこととは?

症例検討で一番重要であり、実は曖昧なのが目的設定です。
人の脳は目的達成型であるため、
何を目的にするかによって、思考すべきことが変化します。

そのため、症例検討を行うためには
症例検討会のテーマが重要になります。

例えば、
・症例検討会
・症例が退院した後の生活を考えて退院1ヶ月前にすべき評価を考える会
・食事動作獲得を目的に一番はじめにすべき問題点を提案する会

と同じ症例検討会でも、ただの症例検討会と残りの二つでは
同じは発表を聞いても会の運営や内容は変わってきます。
症例検討を運営する方は、まず何をする会なのかを決める必要があります。
*症例検討が発表者のためになるかは、運営陣にかかっているということですね。

木を見て森を見ずになっていませんか?

実際に症例検討が始まると
症例の機能面ばかりに目が行ってしまい
その部分に間違いがないのか?という視点になってしまいがちですが、
これは『木を見て森を見ず』です
*小さいことに心を奪われて、全体を見通さないことのたとえ。

そこで、運営者がすべきことは
全体像を全員で共有することです。

上記の図は山本が考える全体像の一部です。
リハビリのゴールは本質でもある
『フルリカバリー:再び適した状態への回復』です。
フルリカバリーには、身体的・精神的・社会的側面があり

それを獲得するためには
①自分の生活の獲得→ADL動作の獲得
②人との関係の構築→参加の獲得の2つがあります。

今回はADLの獲得とした場合
ADLには4つの要素があります。
①基本動作
②移動・移乗動作
③セルフケア動作
④認知機能です。
FIMそのものですね。

このどの部分が原因でフルリカバリーできないのか?を考える必要があります。
そして、セルフケアには
①上肢機能
②姿勢制御の側面があり

上肢機能には
①物品操作
②姿勢保持(支持)
③探索
④コミュニケーションの側面があります。

このようにまずは、全体像を共有することで
何を考えるべきかを明確にしていきます。
森の把握ですね。

この要素がわかっているからこそこれにあって評価や
目標設定が可能となります。

ここまで明確になれば、発表者も安心するのではないでしょうか?
むしろ、木は見えているけど森が見えないため悩んでいると言っても
過言ではありません。

そのため、運営者はまとめる作業が必要になりますね。
私たちは、症例検討においてここに多くの時間を割きます。

ここまでこれば、目標に向かってさらにどんな評価やアプローチが必要か
話し合いができます。ここは得意分野だと思います。

今回のセミナーでは、症例検討の仕方を話すとともに
ここから、食事動作獲得に向けた症例の考え方についても
セミナーを行っていますので、是非ご購入の上参考にしてみてください。

今日もフルリカバリー目指して頑張りましょう!
全ては患者様のために、脳外臨床大学校の山本でした。

【講師紹介】
脳外臨床研究会&大学校 作業療法士 山本秀一朗

<略歴>
2006年 作業療法士 合格
同年  急性期病院に入職
2010年 河内脳外勉強会 立ち上げ
2012年 脳外臨床研究会 立ち上げ
2015年 脳外臨床研究会 会長就任
同年  デイサービス立ち上げ
2016年 脳PROセラピスト協会立ち上げ
同年  株式会社 脳PLUS 立ち上げ
    脳卒中専門リハビリステーション開設
2017年 リハピラティス協会 代表就任
2019年 脳外臨床大学校 eラーニング設立
<専門>
・脳卒中専門作業療法士
・脳画像からの機能予測・神経生理学
・目標設定・目標達成スキル
・人材育成・コミュニティーの作成

有益な情報が欲しい方は↓オープンチャットへ

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