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脳卒中急性期で肩関節痛を出さないためにできること~神経障害性疼痛について考える~

本日も臨床BATONにお越しいただきありがとうございます!
まだまだ寒い日が続きますが皆様、体調など崩していないでしょうか?
第158日目を担当するのは、脳神経外科病院で急性期~回復期までのリハビリテーションを担当している理学療法士の清水啓史です。

先月は「脳卒中急性期で肩関節痛を出さないためにできること~ポジショニングと関節可動域訓練を考える~」という内容でお伝えしました。
侵害受容性疼痛に対してどのようなアプローチをしていけば疼痛を出さないかという内容です。
ご興味のある方は是非下記のリンクより読んでみてください♪


本日は先月から続く内容で、『神経障害性疼痛』を出さないためにできることをお伝えしたいと思います。

臨床上、急性期で「触れただけで痛い」や「軽く動かしただけで痛い」というように脳卒中急性期の患者様から訴えがあることはないでしょうか?
ベッド上で臥床しており、ポジショニングもしているのに疼痛の訴えがある、疼痛があるので可動域訓練もままならないというようなこともあると思います。

前回の記事で、肩関節痛の原因は一つではなく、複数の原因が入り混じっているような状態とお伝えしました。
その中でも、神経障害性疼痛という目に見えにくい疼痛に対してどうしていくのかを考えていきたいと思います。


神経障害性疼痛とは?

侵害受容器は興奮しないにもかかわらず、体性感覚神経そのものに対する障害や疾患によって生じる疼痛です。原因は末梢神経や中枢神経の過敏化、下降性抑制系の障害があります。
特に、今回は脳卒中後の神経障害性疼痛であるので、脳卒中後中枢性疼痛(Central Post Stroke Pain:CPSP)のことを指します。

疼痛分類


どんな神経が原因なの?

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