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地獄を見てるのかと思った(11)

法務省の人権相談のメールアドレスに
今までの職場環境・就職活動で起きたことを書いて送った返事が来た。


「高梨さま
メールを拝見いたしました。
障がい者雇用が進んできたとはいえ、職場にはいろいろな問題があることがよくわかりました。

聴覚障がい者は一見して健常者と見分けがつかないため、障害への配慮がされないことが少なくありません。

高梨さまは《耳マーク》をご存じでしょうか。

聞こえが不自由なことを表すと同時に、聞こえない人・聞こえにくい人への配慮を表すマークですが
法務局でも、様々な窓口で掲示して筆談に応じるなどの取り組みを行っています。
解決につながるかどうかはわかりませんが、日常生活で身につけておくことも推奨されているようなので、机の見えるところにおいておくなど、ご自身に必要な配慮がされるたうにアピールしされてみてはどうでしょうか。

きっと『それは何?』と質問されますので、耳マークについて説明してあげてください。わずかばかりでも、周りの人の意識を変えることに役立つかもしれません。

ハローワークでの出来事に関しては確かにご指摘の通りですね。
仕事内容によっては『●●の場合はご遠慮ください』などの文言も必要かと思います。
今後のためにも、ご意見をハローワークにお伝えすることもよいのではないでしょうか。

障がいを持たれている方の思いを理解できる人が増えていって、世の中が変わっていくとよいですね】

カフェでたまたま会った、ちょっと福祉に詳しい人みたいな返事だな、というのが第一印象だった。


「まー---結局、『自分で頑張りや~』ってことだよねえええ」
 わりと大きい声で口に出すと同時に、狭い運転席であたしは渾身の力で背伸びをした。


【相談窓口】という名前の場所に赴き、こういう状況だということを話してきたけれど

市の障害者差別解消窓口では
「まずは面接ができればいいのにと思います」くらいのことしか言われず、

ハローワークに、企業に対してあたしを吃音と紹介したことを含めて話しても「あってはならないことです。すみません」と言われるのみ。

県の女性・障害者の就労支援を利用しても
希望条件についてコンプライアンスとしてダイバーシティ、インクルージョンに対する意識がしっかりしている企業をと、あげると
「それは大きい企業であればしっかりしているが、小さい企業だとなかなか難しい」
「福祉のことをやっている会社なら理解がありますよ」など、エンパワーメントとは真逆なことばをかけられた。

もっとマイノリティの差別解消に向けた指導力、統括力のある支援機関がないものなのだろうか・・・。

自分の能力・常識・学習知識で試験に落ちるならまだしも
どうしょうもできない身体の特徴があるせいで応募すらできない、そんな状況が続き、いい加減もう頭がねじ切れそうだ。




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