雑文)話題の”増田”投稿に思ったこと

昨日(7/14)の「はてな匿名ダイアリー(通称”増田”)」に、『観光に携わる業界からの遺言』という投稿があり、SNS上で話題になっている(少なくとも私の見ている中では、かもしれないが)。

匿名投稿なので真偽の程は定かではないが、少なくとも私には”遺書”と題するに相応しい中身、そして筆致だった。故に、以下は私が個人的に、この投稿が真実であるという前提で思ったことをつらつらと順不同に書いておく。

● ”観光に携わる業界”の中で、壊滅的(というか壊滅)になるのは、実際に宿の玄関や部屋を掃除したり、部屋に案内してくれたり、料理を提供してくれたりする人であって、代理店や予約を取り次いでいる企業ではないこと

● RIETIの中田大悟氏の記事(下リンク参照)にある通り、観光業は『産業連関分析を用いた内部観光消費による生産波及効果55.2兆円にもおよび、日本経済にとって、観光は非常に重要かつ巨大な産業』であり、直接的な支援をするにしては巨大であり、放置するにも雇用等への悪影響が大きいものであること

● ポストコロナの世界では、恐らくは生活圏(居住地と勤務地)の近隣で、多頻度利用出来るサービスは生き残り、”不要不急”とされたサービスは淘汰されること

● その”淘汰”の時、既に評価の定まっているサービス以外は、生き残りが難しいであろうこと

● 今回のコロナ(COVID-19)が齎(もたら)したもの、それは、人類の”物理的淘汰”のみならず、今まで築き上げ、享受してきた「時間、距離、手間の外部化」といった"仕組み"や"社会システム"をも破壊していくであろうこと

● この流れを「産業構造の変化に伴う人材の流動化」とか「雇用の調整局面」とか言えばまとまりが宜しいのだろうが、そもそも「流動化」した「先」が、生活圏に無ければ、単に失業するだけの事なので、特に観光地においてこういう事が起きると、その地域は、炭鉱が閉山した炭鉱城下町のようになるだけのこと

● ポストコロナの世界では、観光は恐ろしく手間がかかる娯楽となり、かつ、かつて手配から移動、宿泊などで享受出来たような快適性を望むには、従来よりは高額な費用が必要となり、かつ、希望した時期に、それは手に入らない可能性もあること、そしてそもそも観光地そのものか廃墟と化している可能性さえあること

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