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つぶやきのまとめ その10

古代エジプト人は、人間の霊魂は5つの要素から構成されていると考えていた。イブ、シュト、レン、バー、カーなので「ライブをしながらシュートの練習をする奴はバカ」と覚…

notopi
12時間前
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散歩と雷

男は汗だくになって目を覚ました。夢を見ていたことは覚えているのだが、またしても内容は覚えていなかった。パッケージはしっかりと目に焼き付いているのだが、肝心のコン…

notopi
1日前
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フィトンチッド

もう夜もかなり更けていた。そろそろ家に帰らなければならない。家に帰ったところで、自分を待っているのは薄汚れたキャンバスだけだが、それでも一向に構わなかった。そも…

notopi
2日前

つぶやきのまとめ その9

「四万六千日」と呼ばれている功徳日(たくさんの功徳が得られる特別な日)がある。その日に参拝すれば、四万六千日分の功徳が得られるというものだ。最大のお得日である。…

notopi
3日前

暗夜の詰問

  頭の後ろから「大丈夫か兄ちゃん」という声が聞こえてきた。男は拡散した意識を急いで取りまとめ、目の前の事態に対処しようとした。腹痛に気を取られていたので、反応…

notopi
4日前
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夢の腹痛

男は夢の中で目が覚めた。正確に言うと「自分は今夢を見ていて、その最中にいる」ということを自覚したのである。夢の中の空間では、ブリキのおもちゃが走り回っていた。ロ…

notopi
5日前

つぶやきのまとめ その8

エジプトのギザの砂漠には「三大ピラミッド」と呼ばれるピラミッドの一群がある。メンカウラー、カフラー、クフなので「麺(メン)を買う(カフ)のは食う(クフ)ためだ」…

notopi
6日前
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小さなキャンバス

  男がテーブルの上に目を転じると、丁寧に包装された物体が鎮座していた。昨日、まるで厄介払いをするかのように宅配ボックスに投げ込まれていた物体である。その存在感…

notopi
7日前
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釈迦と故郷

「釈迦と故郷」をご紹介します。釈迦は、釈迦国の出身です。釈迦国は小国であり、コーサラ国という大国に属していました。例えるならば、釈迦国はスネ夫であり、コーサラ国…

notopi
8日前

部屋の内部

  部屋の内部は、日の光で溢れかえっている。まるで、光を主成分とした皮に包まれているみたいだ。男は、自身が小籠包の具になった光景を想像した。脳みそから漏れ出た汁…

notopi
9日前

つぶやきのまとめ その7

桃太郎は桃から生まれた。だが、桃だけ(桃に含まれる成分のみ)で桃太郎が形作られたわけではないだろう。生まれる前の段階では、他の果物(バナナ)も協力したと考えるの…

notopi
10日前

男と毛虫

ある朝、男は胸が締め付けられるような感覚に襲われて目が覚めた。どのような夢だったかは覚えていない。だが、それが歓迎できる類のものではないという感触は残っていた。…

notopi
11日前

男の再起

貧しさに着地した男がいた。その男には子供がいたが、子供を養おうという気持ちは微塵もなかった。「子供は子供で俺は俺。それぞれが好きなようによろしくやっていくのがよ…

notopi
12日前

梅干しカラコロ

お弁当に入っている梅干しを見たとき、僕の頭にふと疑問が湧き起こった。 「もしも僕の頭に、脳みそじゃなくて梅干しの種が入っていたらどうなるのだろうか」もちろん、梅…

notopi
13日前

作った曲のまとめ その2

AI生成で作った曲の御紹介。「とりあえず10曲は作ろう」という目標を密かに立てていたので、クリアできて良かった。世は満足じゃ。著作権はフリーなので、煮るなり焼くな…

notopi
2週間前

寒村慕情

ある曇天の朝に、ボウフラのような青年が山間の寒村をふらりと訪れました。その青年は、何をするでもなく、日がな一日、空をただひたすらぼんやり眺めていました。そんな青…

notopi
2週間前

つぶやきのまとめ その10

古代エジプト人は、人間の霊魂は5つの要素から構成されていると考えていた。イブ、シュト、レン、バー、カーなので「ライブをしながらシュートの練習をする奴はバカ」と覚えると良いだろう。ライブの最中には、歌うことに集中した方が無難である。サッカーボールは逃げないので安心してほしい。 「今までの人生において、感動したことはなんだろう?」と考えてみたのだが、真っ先に浮かんだのが「わすれオヤジ」の存在だった。ポケモンの世界では「ひでんわざ」を覚えさせると、忘れさせることはできない。だが、

散歩と雷

男は汗だくになって目を覚ました。夢を見ていたことは覚えているのだが、またしても内容は覚えていなかった。パッケージはしっかりと目に焼き付いているのだが、肝心のコンテンツには触れることができないのだ。男はもどかしさを抱えながら、のっそりと起き上がった。硝子窓を通して外を伺うと、周囲は闇に閉ざされていた。相変わらずの夜である。最近は、夜に寝て夜に起きるのがルーティンになっている。男は小さくため息をついたが、その表情は明るい。深海魚に憧れを抱いている人間にとって、夜の出来は歓迎すべき

フィトンチッド

もう夜もかなり更けていた。そろそろ家に帰らなければならない。家に帰ったところで、自分を待っているのは薄汚れたキャンバスだけだが、それでも一向に構わなかった。そもそも男は、待たれることを切望していない。むしろ積極的に忌避している。「誰かに待たれている」と意識するだけで、男の思考はたちまちのうちに黒く塗りつぶされてしまうのだ。待たれているということは、待ち構えているということに他ならない。自分という存在を迎撃するために、あらゆる策を練り上げて、様々な手段を講じているのだ。そのこと

つぶやきのまとめ その9

「四万六千日」と呼ばれている功徳日(たくさんの功徳が得られる特別な日)がある。その日に参拝すれば、四万六千日分の功徳が得られるというものだ。最大のお得日である。スーパーなどの店では「ポイント二倍デー」がよくあるが、当該の功徳日は「ポイント四万六千倍デー」である。スケールが違う。ただ「一日働いたから、四万六千日分の給料をくれ」と言ったら首になる可能性が高いので注意されたし。功徳日、お得日、打ち首。 喉の周辺の毛を剃るときに「喉仏が邪魔だな」とつくづく思う。だが、喉に仏壇があっ

暗夜の詰問

  頭の後ろから「大丈夫か兄ちゃん」という声が聞こえてきた。男は拡散した意識を急いで取りまとめ、目の前の事態に対処しようとした。腹痛に気を取られていたので、反応が鈍くなっていたのである。男の前方には、一人の中年男が立っていた。暗闇の中でも、その血色の良さがはっきりとわかる。いつからそこにいたのだろうか。中年男はラフな格好をしており、肩からはエナメルのバッグを提げている。その様子から推察するに、近くにあるスポーツジムの帰りなのだろう。中年男の身体からは爽快感が漂っている。腹痛を

夢の腹痛

男は夢の中で目が覚めた。正確に言うと「自分は今夢を見ていて、その最中にいる」ということを自覚したのである。夢の中の空間では、ブリキのおもちゃが走り回っていた。ロボット型のそれはゼンマイ式であり、足元に付いているネジをグルグルと回しながら、ぎこちない動きで辺りを徘徊している。ブリキのおもちゃは「ジジジジジ」という轟音を立てながら、周囲の静寂を完膚なきまでに破壊していた。まるで、周囲の空間全域に溶接を施しているかのようだ。その耳障りな音は、男をひどく憂鬱にさせた。   目を覚まし

つぶやきのまとめ その8

エジプトのギザの砂漠には「三大ピラミッド」と呼ばれるピラミッドの一群がある。メンカウラー、カフラー、クフなので「麺(メン)を買う(カフ)のは食う(クフ)ためだ」と覚えれば良い。位置関係は手前から右斜め後ろに連なるので、食欲が増大する様子と重ね合わせればわかりやすいだろう。 覚えれば寝つきが良くなるかもしれない。等身大のミイラの抱き枕があれば、きっと熟睡できるだろう。スフィンクスの姿勢で寝ると疲れがたまるのでお勧めはできない。 土足厳禁の場所を「土足+現金」の状態で歩いたらど

小さなキャンバス

  男がテーブルの上に目を転じると、丁寧に包装された物体が鎮座していた。昨日、まるで厄介払いをするかのように宅配ボックスに投げ込まれていた物体である。その存在感は圧倒的であり、周囲の空間を我が物顔で支配していた。まるで絶対王政である。物体の中身はわからない。物体も中身を知られることを望んでいないように見える。外界との断絶を希求しているかのような荒い包装具合からは、異様なまでの頑なさが滲み出ている。 だが、男は逡巡することなく、包装をビリビリと破いた。男には、包装具合を称賛する

釈迦と故郷

「釈迦と故郷」をご紹介します。釈迦は、釈迦国の出身です。釈迦国は小国であり、コーサラ国という大国に属していました。例えるならば、釈迦国はスネ夫であり、コーサラ国はジャイアンです。ジャイアンリサイタルを聴くよりも、釈迦の説法を聴いた方がよほどためになります。 剛田武のことはさておき、釈迦国がコーサラ国に攻め込まれることになりました。釈迦国がコーサラ国に対して無礼を働いたために、このような事態を招いたのです。因果応報ですね。ですが、釈迦からすれば、故郷が滅ぼされる寸前なので、居

部屋の内部

  部屋の内部は、日の光で溢れかえっている。まるで、光を主成分とした皮に包まれているみたいだ。男は、自身が小籠包の具になった光景を想像した。脳みそから漏れ出た汁をチュウチュウと吸い尽くされてから、全身をパクッとやられるのだ。男は、一口で食べ切ってもらうことを切に願った。まかり間違っても、複数回に分けて食べられたくはない。どうせ食べられるのであれば、一思いにガブッとやってもらいたい。一口では食べられずに、齧り跡が付いた半身をダラリと垂らしながら、次の咀嚼を怯えながら待つ、という

つぶやきのまとめ その7

桃太郎は桃から生まれた。だが、桃だけ(桃に含まれる成分のみ)で桃太郎が形作られたわけではないだろう。生まれる前の段階では、他の果物(バナナ)も協力したと考えるのが妥当だ。桃とバナナが合体した結果として、桃太郎が生まれたのである。なので、バナナの貢献を称えるために、桃太郎は「バナ太郎」に改名するべきだ。鬼退治はその後でゆっくりと行えば良い。鬼は逃げないし、もし逃げたら「なぜ逃げたんだ!その理由を言え!」と詰問するだけだ。「人間の底に秘めた恐ろしさ」は鬼の比ではない。 Yout

男と毛虫

ある朝、男は胸が締め付けられるような感覚に襲われて目が覚めた。どのような夢だったかは覚えていない。だが、それが歓迎できる類のものではないという感触は残っていた。男の心理と呼応するかのように、ベッドのスプリングがギシギシと不穏な音を立てている。「こんな音を目覚ましに起きることほど不快なものはないな」と呟きながら、男は何の気なしに窓に目を向けた。窓はハマグリのようにピタリと閉じている。頭を少しだけ上げて窓を注視すると、窓枠の片隅に、何かが蠢く気配を感じた。 ベッドから立ち上がっ

男の再起

貧しさに着地した男がいた。その男には子供がいたが、子供を養おうという気持ちは微塵もなかった。「子供は子供で俺は俺。それぞれが好きなようによろしくやっていくのがよかろうよ」男はそう嘯いて、周囲の非難を軽やかに受け流した。男にとって、非難を浴びることは、日光を浴びることと同じぐらい自然なことなのである。それゆえ、巷間に流布する「倫理的であり至極まともな意見」は何の効力も持たない。 男は着の身着のままの状態で、人生の大通りを悠々と闊歩していた。その歩みはジトジトしているが、寸毫た

梅干しカラコロ

お弁当に入っている梅干しを見たとき、僕の頭にふと疑問が湧き起こった。 「もしも僕の頭に、脳みそじゃなくて梅干しの種が入っていたらどうなるのだろうか」もちろん、梅干しの大きさは、脳みその大きさと同じにしなければならない。なぜなら、梅干しがそのままの大きさだったら、僕の頭の中でカラコロと転がり続けてしまうからだ。そのことを隣の席のムラタ君に話したら「どんぐりがコロコロと転がるみたいで楽しいじゃないか」と言っていた。確かに、少しの間だけだったら、カラコロと転がるのも楽しいかもしれな

作った曲のまとめ その2

AI生成で作った曲の御紹介。「とりあえず10曲は作ろう」という目標を密かに立てていたので、クリアできて良かった。世は満足じゃ。著作権はフリーなので、煮るなり焼くなりコロ助ナリ、どうぞご自由に。 主食がバナナなので、日頃の感謝を込めて作った。『ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ』のジャケットにぴったりの曲である(そうか?)。バナナというのは、いつ食べても美味しい。この曲を作ったことによって、大事なことを再確認することができた。ありがとバナナ。 心の中の脇毛を遠

寒村慕情

ある曇天の朝に、ボウフラのような青年が山間の寒村をふらりと訪れました。その青年は、何をするでもなく、日がな一日、空をただひたすらぼんやり眺めていました。そんな青年の様子を見て、町の住人達は「彼は何かの拍子で他所の星から落ちてきたんじゃないだろうか」と冗談半分に囁き合っていました。その青年の肌は蝋で塗り固めたように異様に白かったので、ますます人間離れして見えたのです。あまりにも異質なその白さは、周囲との隔絶を無言のうちに表明していました。洗練された気品が強固な意志を持って、顔色