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こんにちは、”notonotonoton” です。

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最近の記事

ライ麦畑の“ちいかわ”たち

ちいかわを読んでいると、どうしても『ライ麦畑でつかまえて』を思い出してしまう。 ちいかわには、主人公であるちいかわが無垢の象徴のような形で描かれているように思う。そもそも、ちいかわの始まりはナガノ氏の願望をイラスト化したものであり、当初から連想されるイメージは限りなく“赤ちゃんや子ども”に近いものであったことがわかる。子どもというのは、まさに純粋さのひとつの表象であると言えると思う。 https://x.com/ngntrtr/status/918439573050363

    • 人や創作のオリジナリティについて考えた

      前書き最近AIアートというジャンルが流行っているらしい。テキストや画像の組み合わせやその加工を通じて生み出される(AIによって作られた)作品たちのことだ。 出来上がる作品の質は日進月歩なのだが、勝手に自分の作品をデータとして参照されるクリエイターからは反発の声が出るなど、賛否両論の様相を呈しているジャンルである。 星新一の作品で『神』という話がある。「神を作る」ことを目的とした研究者たちが世界中の神様にまつわるデータをコンピュータに入力して、人工的に神様を作ろうとするのだが

      • カネコアヤノの曲が好きな理由

        なぜカネコアヤノの曲はあれほどまでに良いのだろうか?そんなことをよく考えるけれど、「りぼんのてほどき」を聴いていたら、昔読んだ『ライ麦畑でつかまえて』や去年遂に“終劇”した『エヴァンゲリオン』といった他の作品とリンクする部分があるなと思いつきました。 「りぼんのてほどき」には以下のような歌詞があります。 “何とか生き抜いた なみだとかきわけた人ごみ あなたは強い人 あなたは強い人” “何とか生き抜いた プレゼントボックスのりぼんを 体のかたちが変わっても 焦ってほどいてた

        • ダミアン・ハースト『桜』を見てきた!

          六本木の国立新美術館でダミアン・ハーストの『桜』を見てきました。 巨大なサイズ感もあってか、実物を目の前にしているかのような迫力を肉体的に感じる一方で、「桜」という言葉を耳にした時に頭の中に浮かぶ、深層心理上の桜像が目の前に現れたかのようにも感じられました。 その感覚については、ダミアン・ハースト本人が、インタビューでこの絵の面白さの一つを「チラ見」の要素(実際の葉や花は様々な色の光を反射しているため、あらゆる色を使って描かなければ、人の目はそれを花だと認識しないため、「自然

        ライ麦畑の“ちいかわ”たち

          僕ときのこ帝国-②期待と信頼という名の呪いについて

          僕ときのこ帝国-①で、「呪い」という表現をしたが、ここでの「呪い」とは、ある対象に向けられたイメージの固定化の意味で使用した。そして、きのこ帝国の場合、その「呪い」は、主として、(1)期待のシューゲイザーバンドであるというイメージ、そして、(2)パーソナルな領域における代弁者としてのイメージの2つが挙げられるのではないかと思う。 (1)期待のシューゲイザーバンドであるというイメージについて 『フェイクワールドワンダーランド』以降のきのこ帝国は、何をやっても以前の姿と比べら

          僕ときのこ帝国-②期待と信頼という名の呪いについて

          僕ときのこ帝国-①『ロンググッドバイ』という作品について

          YouTubeで、佐藤千亜紀の「面」という曲が期間限定という形で公開されていたのを聴き、これは、ずっときのこ帝国に対して抱いてきたふわっとした考えを文章にして形にする良い機会かなと感じたので書いてみる。 きのこ帝国は、僕が大学生の頃に特によく聴いていたバンドで、当時シューゲイズというジャンルにハマっていた自分にとって、自分の音楽遍歴を語る上でも重要な位置を占める存在である。現在は解散してしまっており、デモを含めなければ、全部で6枚のフルアルバムと1枚のEPを出している(はず

          僕ときのこ帝国-①『ロンググッドバイ』という作品について