世界の名ボクサー:マイク・ウィーバー③「”ヘラクレス”と呼ばれた筋肉のヘビー級」

WBA世界ヘビー級王者。強打者との対決。カール・ウィリアムス戦、ジェームス・スミス戦(初戦)、ドノバン・ラドック戦、ジョニー・デュプロイ戦(初戦)ほかを紹介します。

マイク・ウィーバー(アメリカ)
身長185cm:オーソドックス(右構え)

①マイク・ウィーバー 2R KO カール・ウィリアムス
(ヘビー級、1986年)
(ダウンシーン)
2R:左フックで3度、ウィリアムスがダウン
(感想:ピンクロン・トーマスにKOされてWBC王座を奪えなかったウィーバーがウィリアムスと再起戦(プロ40戦目にあたる)。ウィリアムスは「The Truth(真実:「真の王者」の意)」と呼ばれ、背が高く、リーチも長いボクサータイプの黒人。全勝のままラリー・ホームズのIBF王座に挑戦して惜しくも判定負け。負けたが、逆に評価アップ。その次の試合でタフ男ジェシー・ファーガソンに勝利。そして、このウィーバー戦。ニューヨーク州トロイでの一戦。キレのあるジャブ、ストレートで積極的なウィリアムス。ウィーバーは大きく左フックを振るう。しかしながら、あまり打たれ強くないウィリアムスはちょっと攻め過ぎた。2R、前に出たところにウィーバーの左フックがガツンと当たり、ダウン。完全に足に来て、最後は相手ともつれるように三度目のダウンを喫して終了。ウィリアムスのニックネーム「The Truth」。「打たれ弱さ」がこの選手の「真実」。素晴らしいジャブ、ストレートの持ち主ではあるが。その後、ウィリアムスはマイク・タイソンの統一世界ヘビー級王座に挑戦して1RでKO負け。多くの試合をこなしたが、打たれ弱さのため世界王座には手が届かず。引退後の2013年、ガンで死去(53歳)。)

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