世界の名ボクサー:ゲリー・コーツィー②「豪腕の南アフリカ・ヘビー級」

WBA世界ヘビー級王者。二度目の世界挑戦&強打者との対戦。マイク・コラニッキ戦、マイク・ウィーバー戦、レナルド・スナイプス戦、レロイ・コールドウェル戦ほかを紹介します。

ゲリー・コーツィー(南アフリカ)
身長189cm:オーソドックス(右構え)

①ゲリー・コーツィー 1R KO マイク・コラニッキ
(ヘビー級、1980年)
(ダウンシーン)
1R:ワンツーでコラニッキがダウン
(感想:二度目の世界挑戦を目指すコーツィー。これが80年初試合。これまで22勝(12KO)4敗2分のコラニッキはオハイオ州ヤングスタウン(レイ・マンシーニ、ハリー・アローヨ、グレグ・リチャードソンといった世界王者を生んだ町)出身の白人。高校でボクシングを始め、大学に通いながらプロへ。アメリカを主戦場としていたが、南アフリカで結婚。コーツィーのライバルであるカリー・ノエツを右パンチでKO。その次の試合がこのコーツィー戦。ヨハネスブルグでの一戦。共にジャブ、右ストレートが得意。背が高いコラニッキ(193cm)だが、ワンツーでダウン。両ヒザをキャンバスに着いたままカウントアウトされた。コーツィーが圧勝。強烈な右ストレートを打つ姿は「ヘビー級のカルロス・モンソン」といった印象。ヘビー級は一発で決まることも珍しくない。コラニッキの右ストレートが先に当たっていたらどうなっていただろう? という気もするが、コーツィーの強打が先にヒットした。その後のコラニッキ。再起戦をアメリカで行い、ジェームス・ティリスに敗北。世界ヘビー級ランキングで10位に入ったこともあったが、結局、王座戦を経験することなくキャリアを終えた。引退後は体調不良の日々。2012年5月14日、60歳で死去。)

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