世界の名ボクサー:トレバー・バービック②「大物と対戦したヘビー級」

WBC世界ヘビー級王者。ついに世界王座に。レナルド・スナイプス戦、デビッド・ベイ戦、WBC王座戦のピンクロン・トーマス戦、マイク・タイソン戦を紹介します。

トレバー・バービック(カナダ)
身長188cm:オーソドックス(右構え)

①レナルド・スナイプス 10R 判定 トレバー・バービック
(ヘビー級戦、1982年)
(ダウンシーン)
1R:右ストレートでバービックがダウン
(感想:全勝のグレグ・ペイジを破ったバービックだが、「麻薬を常用している」というよろしくないウワサも(本人は否定)。スナイプスはテキサス州ヒューストン出身の強打者。アマチュア時代にシカゴの大会で優勝。プロデビュー以来、好調でWBA世界L・ヘビー級王者エディ・ムスタファ・ムハマドを2-1の判定で下し、南アフリカの大型選手ゲリー・コーツィーにも判定勝ち。しかし、ラリー・ホームズのWBC王座に挑戦したときはTKO負け(1981年)。ただ、右ストレートでホームズからダウンを奪ったことで名を上げた。ホームズ戦後、ティム・ウィザスプーンに敗北。その再起戦でバービックと対戦。アトランチックシティで行われた世界ランカー同士の対戦(会場ではホームズが観戦)。1R、スナイプスが得意の右ストレートでバービックをダウンさせる。その後は打ち合い。右ストレートを狙うスナイプス。バービックは独特な打ち方の左右フックでボディ攻撃。パワーを見せるスナイプス。負けじと打ち合うバービック。判定は3-0。スナイプスのパワーが評価されたか。スナイプスには一発のパワーがあるため、思い切った攻めには迫力があった。バービックは無器用だがタフで手数も多い。そのため手数が多く、クリンチの少ない好試合となった。その後、スナイプスは連勝した時期もあったが、グレグ・ペイジ、タイレル・ビッグスといった実力者に敗北し、結局、世界王者にはなれず。あのホームズをダウンさせ、後に世界王者になる選手を負かしたこともあっただけに残念。引退後は慈善活動に参加したり、友人との交流を楽しんだり。ニュージャージー州、次いでニューヨーク州のボクシング殿堂入りを果たした。)

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