世界の名ボクサー:トニー・タッブス①「速いジャブが武器のヘビー級」
WBA世界ヘビー級王者。アマ時代、初の世界戦。マービス・フレージャー戦、ジェームス・スミス戦、グレグ・ペイジ戦(WBA世界ヘビー級王座戦)ほかを紹介します。
トニー・タッブス(アメリカ)
身長191cm:オーソドックス(右構え)
①トニー・タッブス 3R 判定 マービス・フレージャー
(アマチュア戦、1980年?)
(感想:東京ドームでマイク・タイソンと戦ったことで日本でも有名なタッブス。オハイオ州出身(弟ネイト、息子もボクサーになった)。アマチュアで優秀な成績(後にプロになるグレグ・ペイジ、ミッチェル・グリーンらと対戦)。あのモハメド・アリとスパーリングしたことがあるという。大柄な体格ではあるがパワーではなく、スピードのあるジャブ、ストレートが武器。ニックネームは「TNT(爆薬)」。しかしながら、そういう爆発的なイメージは無い(単に名前をもじったものだと思われる)。フレージャー戦はアマ時代の試合(タッブスのウェアに「モハメド・アリ」の文字。おそらくこの試合はアリとジョー・フレージャーの名を使ったアマチュア対抗戦の時の映像と思われる)。マービス・フレージャーはあのジョー・フレージャーの息子。親子で世界を目指す。テキサス州ヒューストンでの一戦(会場ではジョー・フレージャー、ケン・ノートンが観戦)。タッブスがジャブ、ワンツー。接近戦では左右フックでボディを叩く。フレージャーは父と同じように左右にダッキングしながらジャブ、接近してフック。共に後にプロで見せるような動き。フレージャーの右ストレートにタッブスが右カウンター。2R、フレージャーの右フックがヒット。タッブスがアリ流の「フットワーク&ジャブ」。フックを狙うフレージャー、アウトボクシングのタッブス。判定でタッブス。アマはどちらかと言うとファイタータイプを嫌う傾向がある。プロ的にはフレージャーの方が魅力だが、アマではアウトボクサーのタッブスが有利だった。その後、共にプロへ。フレージャーは連戦連勝だったが、ラリー・ホームズ、マイク・タイソンに無惨な1RでのKO負け。体格的に恵まれていないにもかかわらずヘビー級で戦ったのが成功できなかった原因と言われている。そして現在、パンチドランク症状。無理をしてまで親と同じようにヘビー級王座を目指したことは正しかったのだろうか?)
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