世界の名ボクサー:トニー・タッカー③ラスト「長身のアウトボクサー」

IBF世界ヘビー級王者。世界王座返り咲きに挑戦。セシル・コフィー戦、ブルース・セルドン戦(WBA戦)、ヘンリー・アキンワンデ戦、ハービー・ハイド戦(WBO戦)を紹介します。

トニー・タッカー(アメリカ)
身長196cm:オーソドックス(右構え)

①トニー・タッカー 2R TKO セシル・コフィー
(ヘビー級戦、1994年)
(ダウンシーン)
1R:右ストレート連打、左フックで2度、コフィーがダウン
2R:右ストレート、連打で2度、コフィーがダウン
(感想:WBA・WBC・IBF2位のタッカー。これまで28勝(25KO)5敗2分のコフィー(31歳)はケンタッキー州出身の白人。身長は183cmであまり大きくない。デビューから連勝だったが、三連敗。そしてバート・クーパーに強烈なKO負け。その後はローカルな相手に連勝してきたが、直前の試合では判定負けを喫している。ラスベガス「ミラージュ」での一戦(オーリン・ノリス、ウィルフレド・バスケス、ブルース・セルドン、オバ・カーらが登場した興行。この試合の時点では会場はガラガラ。ビッグイベントではなかったのも原因か?)。1R、ガードを上げて警戒するコフィー。ジャブ、右ストレート、左フック。タッカーはジャブ、右ストレートに加えて、左フックからの左ボディといったテクニックを見せる。右ストレート連打でコフィーがダウン。左フックで二度目。2R、攻めるコフィーだが、逆に打たれる。タッカーが相手の隙を突く正確なパンチ。コフィーは二度のダウンから立ったが、レフェリーにストップされた。タッカーが快勝。動きのスピードは相変わらず遅めだったが、相手も同じぐらいのスピードだったためパワーで勝利することができた。コフィーは残念ながらトップと勝負できるレベルではない。再起戦でデビッド・ツゥアにKO負け。それが最後の試合となった。)

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