世界の名ボクサー:グレグ・ペイジ①「モハメド・アリ二世」

WBA世界ヘビー級王者。アリと同郷の天才ボクサー。世界王者になる前の試合。スタン・ワード戦、マーティ・モンロー戦、アルフレド・エバンヘリスタ戦ほかを紹介します。

グレグ・ペイジ(アメリカ)
身長188cm:オーソドックス(右構え)

①グレグ・ペイジ 8R TKO スタン・ワード
(全米ヘビー級王座決定戦、1981年)
(感想:ペイジがタイトル獲得。モハメド・アリと同じケンタッキー州ルイビル出身のペイジ。1958年10月25日生まれ。15歳でボクシングを始める。アリとスパーリングをしたことがあり、その実力をアリが認めたという。アマチュアでは優秀な成績(ジェームス・ティリス、トニー・タッブス、ミッチェル・グリーンに勝利)。ただし、オリンピックには出場していない。アマ時代から素質を高く評価され、プロ入り後はこれまで全勝。しかし、「気分屋で練習嫌い」なのだという(太ったダブついた身体でリングに上がったことも)。ワード戦は初の王座戦。ワードはカリフォルニアの黒人で、中堅どころ。ロン・ライルに判定負け、マイク・ウィーバーに判定勝ち。カリフォルニア州王座を獲得したが、全米王座を懸けたウィーバーとの再戦に敗北。ペイジ戦は二度目の全米王座挑戦となる。アトランチックシティで行われた一戦。アリのようにジャブとフットワークを使うペイジ。ワードは構え方がケン・ノートンに似ている(スケールを小さくした「アリ vs. ノートン」戦のような雰囲気の試合。しかもリングサイドでは「アリのコピー」などと言われたラリー・ホームズが観戦)。ペイジのジャブ・フットワークにワードが思うように攻められない展開。3R、ワードの右フックがヒット。4R、両者もつれ合って転倒。6R、ペイジがレフェリーから「コブシをちゃんと握って打て」と注意される。7R終了でワードが棄権。ペイジがアリのような戦いぶりで勝利。全体的にアリっぽい雰囲気の試合だった。ワードは後、カリフォルニア州王座戦で勝利したこともあったが、ゲリー・コーツィー、ウィーバーとの三戦目に敗北。地域の実力者にとどまった。)

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