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記事53:スポークンスポーツ

「何を考えているか分からない」と言われることが、人より多い気がしている。こちらがまあまあ親しくしていると思っていた人にも言われるぐらいなので、そうなのかもしれないな、ぐらいには自覚がある。

自分の考えていることが常に、何もかも人に分かられていなくていいと思うのでたいしてショックはないが、「何を考えているか?」問われたときにだいたいは二つのパターンのうち、どちらかで答える。

パターン①:「何も考えていない」
そう常に何かを考えているわけでもない。何を考えているのか、問うてきたあなたがいけないのですよ、というスタイルだ。

実際に何も考えていないこともあるし、「今話題にされていることに関係することは何も考えていない」という意味のときもある。取り繕うより、正直に言ってしまおう。いわゆる「うわのそら」というやつである。ただしこの返しをすると相手は苦い顔をするし、会議とかちょっとした公の場ではあなたの信用を損なうリスクがあります。

そういう場で「何考えてるか分からない」と言われてる時点でおしまいだと思うけどな。

パターン②:「何を考えているか、自分でも分からない」
これは本質だと思っている。今自分が何を考えているのか、本当にみんな分かっているのか?いつも疑問に思う。
「自分が何を考えているか」を考えている時点で、「自分が何を考えているか」ということを考えているのだ。これもやはり、訊く方が悪いんですよーという姿勢だ。

このパターンの返答をすると「この屁理屈おばけが…」というような目で見られるのだが、気にしない。

もちろん常に何も考えていないということではなく、「何を考えているのか」を訊かれるタイミングではだいたいこの二つのどちらかだ。

もう一つ、ずっと分からずにいることが、考え事をするときや黙読をするとき、脳内で聞こえる声は誰の声か?ということだ。たぶん自分の声なんだけど、僕の実感では自分の地声より若干高い自分の声だ。なぜ脳内音声のときには若干高くする必要があるのか。電話なのか?

「自分が何を考えているか」を考えるときや、脳内音声が誰の声なのかを考えるとモヤモヤモヤモヤ、ぐるぐるぐるぐるしてきてよろしくない。

RIP SLYME『TOKYO CLASSIC』

いわずとしれた出世作。メジャー2枚目にして4MCのソロ曲を入れ、売れに売れてたシングル3作を入れ、アルバムとしてのまとまりをやや欠いた感があり、日本語ラップ好きの間では前作『FIVE』の方が評価が高かったりする。

それでも当時中学生で、お金も無い中で買ったこのアルバムはすごく聴き込んでいたので思い出深い。生徒手帳に、雑誌に載ってたRIP SLYMEの切り抜きを挟んでいた記憶がある。当時は世間的にも、半ばアイドル的な存在でもあった。

何よりも『TOKYO CLASSIC』というタイトルがスマートすぎる。こればかりは、地方のヒップホッパーには真似できない空気感だ。

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