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「心を整える」は自分の内にある

ブッダのような存在を目指すには修行が必要になりますが、現代人は古来の人がやっていたような修行をするのはなかなか難しいと思います。
とはいえ365日穏やかでいられたら、仕事も人間関係も整いそうですよね。

これ、私も勘違いしていた節があるんですけど、心が整った状態というのは最強の精神の鎧をまとうことでも、僧侶のような静かで洗練された在り方をめざすわけでもないんですよね。

なんとなくイメージで、私たちは「心を整える」となるとヨガ、瞑想、茶道、華道などが有効なのではないかと考えがちです(私だけ?)。

多分それらは、塾に通えば志望大学に合格する期待と似ていると思っていて、それっぽいことをすれば心が整うわけではないんですよね。現に心を整えるワークを生業にしているベテランさんたちにたくさん会ってきましたが、意外と心乱れてました。笑

瞑想しているとき、茶を点てるときなどだけ心を整えても、日常生活で乱れてしまっては本末転倒なわけです。

デフォルトで心が穏やかでいるためには、どんなことで自分が心を乱すかを知っておく必要があります。心を乱すものは、なぜ、どのように、自分を乱すのか、要素を分解するといいでしょう。

例えば私は、起業家や組織のキーマンとなるようなバリバリのビジネスキャリアウーマンとの相性がどうも悪くて苦労しました。なぜかそういうタイプの人とだけうまくいかないのです。

仲良くなりたい気持ちがあってもうまくいかず、ずいぶんと落ち込みました。できるだけ関わらないようにすることで心穏やかでいました。

ですがある日を境に、バリキャさんとも関係を築けるようになりました。
というのも、相性を悪くしているのは私本人だったからなんですね。

バリキャさんって背景とか因果関係を考え論理的に整理しながら意見を言います。

で、感性を重視しがちの私は「なぜって言われても…」と悩んでしまい、言葉を詰まらせ相手をイライラさせてきました。具体的に何かを述べようとしても、ふわっとしていてふさわしい言葉がおりてこなかったのです。
自己中心的なコミュニケーションで、相手に理解させようとしていました。

相手中心で、相手にわかってもらえそうな伝え方をする努力があることで意思疎通がはかれるようになるんですよね。

私は数年、それなりに感性を言葉にする努力をしました。
やがて、バリキャさんとの相性が悪いわけではなくて、単に理性が強く出る人への歩み寄りが足りていないことに気づくことができました。

心が乱れる元となる「バリキャさんとの関わり」を遠ざけていたわけですが、もう少し掘り下げていくと、「理性が強く出る人に歩みよれない自分の弱さ」を見ないようにしていた、ということなのだと思います。

先にお話しした人とまったく関わりたくないならまだしも、関わりたいと思っているわけですから、感性より理性に寄ったコミュニケーションを取ればよかったのです。

こんな風にして、自分の心が乱れる事象の要素を分解していき一つひとつと向き合うことで、解決していくことができます。

すべてを解決する必要はありません。
苦手なものは苦手ですし、できることをやればいいのです。

でも一つでも解決できれば、人生は劇的に飛躍します。視野が広がるだけでなく、自分が扱える幅が広がるからです。

少なくとも、無敵の精神状態になれる特効薬は外に置いていないことがわかっているとよさそうです。

毎年、何かしら自分の中にあるしがらみを一つでも整理して前向きなものにすることができたら、その年を振り返ったときに大きなことを成し遂げたことを実感するはずです。

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