子供のveganについて

前回に引き続き、Harvard Health Publishingの記事を紹介します。子供がveganの食事をする場合の注意点ですが、大人にも役立つ情報です(この日本語は情報提供のための概略で、翻訳ではありません。注は私が書きこんだものです。原文に興味がある方はこちらのリンクでお読みください)。

What parents need to know about a vegan diet
子供のvegan食について
Claire McCarthy, MD

veganの食事には植物性食品のみが含まれている。
肉、魚介、乳製品、卵に加え、蜂蜜も除外される場合がある。(注1)
実践者はまだ少ないが増加傾向
家族ぐるみのveganも、10代のveganもいる。

植物食は飽和脂肪酸が少なく、健康上の利点は他にも考えられる。
地球の持続性、動物虐待反対などの理念に基づいて実践される場合もある。(注2)

実践前に正しい知識が必要。医師と栄養士に相談した方が良い。(注3)
veganが健康的な食事をすることは可能だが、色々な注意が必要。

子供が植物食を行う場合は以下の注意が必要

熱量:植物食は動物食よりも低熱量の傾向がある。肥満防止には好ましいが、成長期の子供は熱量不足にも注意
高熱量の食品:種実類、種実バター、大豆製品、未精製の穀類など

蛋白質:筋肉の生成だけでなく、あらゆる身体機能に不可欠。
①植物性食品は蛋白質含有量が少ない
②植物性蛋白質は吸収が悪く、必須アミノ酸組成が不完全
そのため、veganはさまざな食品から、より多くの蛋白質を摂取する必要がある。(注4)
蛋白質の豊富な食品:種実類、豆類、大豆製品、未精製の穀物

カルシウム:骨のために特に重要。乳製品以外からも摂取できる。
カルシウムの豊富な食品:ケール、青梗菜、ブロッコリー、カルシウムを強化した植物性ミルクとオレンジジュース

鉄分:血液と身体の健康に重要。
鉄分の豊富な食品:栄養を強化したシリアルや植物性食品、鉄分を含む総合ビタミン剤

ビタミンB12:植物食で摂取しにくい栄養素のひとつ。豆乳飲料、栄養強化シリアルなどに含まれるが、総合ビタミン剤が推奨される。

ビタミンD:適度な日光浴が最も効果的。乳製品にはビタミンDが添加されているので、それを除く植物食の場合はビタミン剤が必要。小児の場合、ほとんどの総合ビタミン剤に含まれる400 IUで十分だが、成長と共に所要量が増えるので、医師に相談することが推奨される。

繊維質:植物食の場合は過剰摂取に注意。繊維質で満腹になると、必要な熱量と栄養素を摂取できない。子供には精製した穀物やシリアル、皮をむいた果物、火を通した野菜などを食べさせると良い。

その他の注意点:子供が植物食を希望する場合、その動機を知ることが大切。健全で適切な理由があれば良いが、特に10代の子供は痩せるために菜食を行うことがある。摂食障害が疑われる場合は医師に相談が必要。(注5)食べ物を制限することが困難な状況もある。子供が自分だけ他の子と違うと感じたり、誕生日のパーティで他の子と一緒に食事ができない場合などが考えられるので、親はよく考えて、家族で話し合う必要がある。あらゆる状況でveganの食事をする必要がある場合、それを実行する方法も考えておく必要がある。
veganの子供でも食べられるものが常に用意されているか。
周りの子にどう説明するか

身体の栄養補給だけでなく、食事を楽しむこともまた大切な側面として考える必要がある。

(注1)veganの定義はまだ流動的な部分がありますが、蜂蜜が含まれることは、まずありません。
(注2)植物食を行う人の大多数は、動物虐待反対を理由に挙げています。
(注3)veganについて十分な知識を持つ医師と栄養士はわずかです。
(注4)植物食で十分な蛋白質が摂れることは、最近の調査で明らかになっています。
(注5)10代の摂食障害は深刻な問題ですが、植物食が動機になっているという調査結果はありません。
追加:
①著者が医師でも誤解や勘違いはあります。大きな理由のひとつは、veganがまだ比較的新しい概念で、その定義にも時代と共に多少の変化が見られるためです。
②ビタミン剤に抵抗する人がたまにいますが、食品に含まれるビタミンの多くは「自然」ではなく、栄養強化のために人工的に添加されたものです。同じ微量栄養素を錠剤で摂取しても全く違いはありません。


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