世界平和統一家庭連合(旧統一教会)がメディアを訴える

世界平和統一家庭連合(旧統一教会がメディアを挑発している、という記事がネットで配信されています。
案の定、ネット上では渡に船という塩梅で、公表を待ち望む人々の声が出ています。
かく言う私もその一人です。
と言っても、公表されたからといって、報道機関に苦情を入れるつもりはありません。
むしろ、報道の手を緩めないか、と注視します。
ですので、報道機関の方々には是非とも怯まずに、むしろ自分から公表するくらいの気概を見せてほしいです。

・信教の自由 and 表現の自由


まず、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)は、今回の加熱した報道を魔女狩りになぞらえ、かつ信教の自由を無視していることを主張しています。

この点に関しては、私たち国民は知る権利があり、この権利は「同じ憲法」によって保証されています。
故に、報道を萎縮させるような脅しとも取れる文章は、「憲法21条1項の表現の自由」を無視した言語弾圧と受け取れます。
また、名誉毀損であり、深刻な人権侵害に当たる、と言う主張については、警察に届出たらいいのではないでしょうか。
報道側の取材方法について、苦情を申し立てていますが、それこそ告知+警察に被害を届出したらいいのです。
私たちは知る権利があります。しかし、法律に抵触するような取材は問題視されるべきです。
故に何故、苦情は書いたけれど、警察へ届出をしないのか不思議でなりません。
「卑劣なアンケート調査を実施し、まるで「魔女狩り」や「踏み絵」を行うかの如き不当な追及を行ってきました」についても同様です。

・世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と報道機関


次に、もし、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が反社会的組織なら、報道機関が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と関わらなかったはず、という内容については、むしろ多くの国民が知りたかったことです。
一部の報道人は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題を取材し続けていましたが、大手報道機関は報道しませんでした。
この件に関する反省を、報道機関はする必要があるでしょう。特に、私のような平成以降の世代は、昭和の大事件の詳細を知りません。
まだ、オウム心理教の後継団体もあります。こうした問題があった団体も、公安に任せていけばいい、ではなく、報大事件を起こした団体が現在どのような活動をしているのか、その活動は問題ないのか、検証していく責任が報道機関にはあります。
今回の一件を契機に、報道機関には是非とも自らの責務と使命を考え直して頂けると嬉しいです。

・政治分野は信教の自由に該当するのか?


冒頭近くまで戻りますが、政治家に対するアンケートを卑劣と称したり、政治家との繋がりに関する報道に対して、否定的な反応をしています。
その際、引き合いに出されるのが「信教の自由」です。
信教の自由は、憲法によって保証されている人権です。

今回の政治と宗教において、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が信教の自由を持ち出すことに違和感を覚えます。
何故なら、問われている内容は「宗教的部分」ではなく、「政治的部分」であり、世俗の領域だからです。
よって、世俗の領域である「政治」を取材、報道する点において、信教の自由への侵害だという主張は的外れだと私は考えています。

それとも、政治的な話題は、信教の自由で保証されている人権なのでしょうか?

いいえ。決してそうではありません。
政治は不可侵領域ではありません。政治は、決して聖なる領域ではありません。
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が信教の自由を訴え、人権だというのなら、政治分野への接触を止めるべきです。

さらに、宗教的結社の自由は、「他人の人権と衝突することがある。
つまり信教の自由は無制限に保障されるものではないと言える(1)」と書かれており、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政治の関係を問うことは、信教の自由によって保証されえう範囲外の可能性が高いです。
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)は不服だというなら、この一件を裁判所に訴えたらいいでしょう。

・最後に


私自身は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)を記事にするつもりはありませんでした。
彼らが報道機関へ文書を出すまでは。

言論の自由を殺すのは、真理を殺すことである。  by ジョン・ミルトン

私は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が文書を掲載するまで、表現の自由を脅かすのは国家権力だと考えていました。
まさか、一団体が脅かしに来るとは、梅雨ほどにも考えたことはありません。

報道を脅すような文章は、報道機関だけでなく、国民が持つ知る権利に対する挑戦であり、民主主義自体への挑戦でもあります。
表現の自由は、民主主義の基本と考えられており、表現の自由を抑制している国は、独裁国家や共産主義国です。

また、政治的分野に接触し、将来、問題が発生したとき、信教の自由を盾にするような姿勢を持つ世界平和統一家庭連合(旧統一教会)を見ていると、カルト規制法案を明文化する必要性を強く感じました。

下のアドレスは、世界平和統一家庭連合による告知の全文です。
https://ffwpu.jp/news/3915.html

(1)法律すたでぃ
法律関係を勉強している学生向けのサイトです。一般人にも勉強になります。

https://houritsu-yk.net/freedom-of-religion/#toc8

表現の自由: https://gyosyo.info/表現の自由(憲法21条)/#h
上記のサイトに書かれている、表現の自由に関するその他の重要判例 その2は、記事が名誉毀損に当たらない、とされる判決内容が書かれています。こちらに参考にどうぞ。

また、下のアドレス先にある、自衛隊の妻が国を訴えた裁判も参考になります。
https://houritsu-yk.net/freedom-of-religion/

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