冬のまつりは花火が似合う10
午前中に用事を済ませてSUV車に乗り込む。彼と待ち合わせた駅までの時間が長く感じる。
夫には、地元の友人に会いに行くと小さな嘘をついた。胸がチクッと痛む。
謝らなければならない。今日が終われば・・・心の中で思う。
「こんにちは」助手席に座りニッコリと微笑む姿に安堵した。
迷惑がられていないか、彼を誘った事に後悔と期待が入り混じった一週間だった。その笑顔につられて私も微笑む。
その日、首都高速は珍しく混んでおらず、車は目的地までスイスイと進んだ。
車内では昔からの知り合