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杉咲花さん主演の「おちょやん」の感想

杉咲花さん主演の「おちょやん」、終わりましたね。
視聴率いまいちで、世間的には、「盛り上がりに欠けた」という評価なのかな?

僕としては、十分楽しめました。
杉咲花さんの演技は上手でしたし、物語のテンポも良くて、脚本にも破綻は見られなかったし。

親から捨てられるようにして家を出て、いろいろ苦労をしつつも、最終的には、仕事面では女優として成功し、プライベートでは家族も出来て、という流れも、ちゃんとしていました。
最後の最後、シスターフッド的な展開にしても、さすが売れっ子脚本家、昨今の流行を、しっかりと採用している。

でも、朝ドラのメイン層には、実は、そこは、あんまり響かないのかも。

朝ドラと言えば、今も昔も「女性の半生」が描かれているわけで、どれだけ主人公に親近感を持ってもらえるかが鍵・・・・・・というのは、ちょっと前の話だと思います。

ドラマとしての骨格が重要なのはもちろんですが、度々、世を賑わすのは「○○ロス」。
最初は、「あまちゃん」が終わって、「あまロス」とか言われていたけど、最近は、「○○」には、男性の役者さんの名前や、演じていた役名が入ることが多いんじゃないかな?

「仮面ライダー」が若手イケメン俳優の登竜門となったように、朝ドラでも、どんな美男子が出てくるのかは大変重要でして、今回のヒロインの相方は成田凌さん。
十分過ぎるくらいのイケメンですよ。演技も卒なくて、お茶の間の淑女たちを惑わせる条件はしっかり整っていたのですが、イマイチ受けなかったですね。
僕としては、「別に悪くないんじゃない~」と思っていたのですが、周辺のオバサマ・オアバアサマを見ていると、どうも分かりづらかったようです。

成田凌さんが演じる二代目・天海天海による、苦境のヒロインへ手を差し伸べる方法が、ストレートじゃないんですよね。
言葉で励ますようなことはしないで、裏から手を回すって感じ。
「古き男のダンディズム」で、僕としては、別に悪くないキャラクター造形だと思ったけど、女性・・・・というか朝ドラのメイン層からすると、「なにをしたいのか分からない」だったようです。
しかも、どう言い繕ったところで、最後の最後は、若い女に走ったし。

思い起こして見ますと、「あさが来た」のヒロインの旦那さん(玉木宏が演じてました)なんかも、裏から助けるという感じだったけど、ただ、男性から見ても可愛げがあったんだよね。
それに比べると、二代目・天海天海は、ほとんど仏頂面で、いくらイケメンでも、「受け」という面では難しかったようです。

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