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#エッセイ 記事まとめ

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2021年12月の記事一覧

もしも夫が高橋一生だったら…

万人がきっと一度くらいは、代わり映えのない毎日に嫌気がさし、妄想にふけったことがあるはず。あぁ、あの芸能人と曲がり角でぶつかりたい、デートしたい、付き合いたい。 そして、隣でゴーゴーといびきをかいて寝ている夫を見て、こうも思います。あぁ、うるさい。眠れない…つらい…くっそー 「もしも、この人が…。夫が、高橋一生だったら……」 もしも夫が高橋一生だったら、わたしはきっと、多少の寝不足も、掃除嫌いも、お風呂入るのが嫌いな事も、早寝早起きできない事も、猫背も、運動不足も、友達

SNSで出逢った見ず知らずの女子大生が、娘のサンタさんになってくれた話【クリスマスの奇跡】

※この記事を青い鳥ちゃん(仮)に捧げます。 メリークリスマス。 私も人の親になり4年目。 つまりサンタクロースから「クリスマスイブの夜中に子供の枕元にプレゼントを置く」という重大な仕事を委託されて4回目のホリデーシーズンを迎えた。 4歳の娘にとって、サンタさんの存在を正式に認識して2度目のクリスマスを迎える。 もちろん、どの家庭もそうであるように、サンタ代行としてプレゼントを何を望むのかヒアリングに余念がない。 クリスマスプレゼントは11月までに入手するようにと、私たち

3階のマーマレードジャム

ウラは60歳のドイツ人のおばさんだ。私と同じアパート、3階に一人で暮らしている。物静かで内気なのに、一度仲良くなるとなんでも話したがる不思議な性格をしていた。 心を開くのに、人より時間がかかるだけよ。それ以外は、全く正常だわ。 正常だわ、というのが彼女の口癖だった。誰とも口をきかず、ハスキー犬と住む彼女は自宅でライターの仕事をしている。スーパーに行く時も、郵便局へ行く時も、ハスキーは一緒だった。 彼女は、スーパーと郵便局以外は出かけない。いつも同じ服を着て、きっかり同じ