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ダイヤモンド社がいま出逢いたい作品像 #創作大賞2024

4月23日にスタートした、日本最大級の投稿コンテスト「創作大賞」。今回は21メディアに協賛いただき、優秀作品は連載・書籍・映像化など、クリエイターの活躍を後押ししていきます。

創作大賞に応募したいけれど、「どんな作品を書けばいいの?」「作品を書くときのポイントは?」などの疑問や悩みを抱える方に向けて、各メディアにアンケートを実施。今回は、ダイヤモンド社にお答えいただきました。創作大賞に応募するさいのヒントとして、ぜひお読みください。

また、ダイヤモンド社書籍編集局のnoteアカウントで公開された、以下の記事も合わせてご覧いただくと、さらに理解が深まるはずです。

【参加部門】#ビジネス部門#レシピ部門
【副賞】受賞作品の書籍化を目指します


——編集部の特徴や強み、代表作・話題作を教えてください。

ダイヤモンド社は、1913年に『経済雑誌ダイヤモンド』の創刊と同時に設立された、111年の歴史のある出版社です。書籍編集局には第一から第四までの4つの編集部があり、約40名の編集者が在籍し、経済やビジネスなどに関する書籍を中心に出版活動をしています。

300万部を突破した『嫌われる勇気』、250万部を突破した『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』、昨年のビジネス書年間1位に輝いた『頭のいい人が話す前に考えていること』など、これまでに数多くのベストセラーを生み出しました。
 
編集部の強みは、以下の3つのカルチャーです。
 
①「上流」から徹底的に考え抜くカルチャー
当社の編集者は企画書段階でタイトルやキャッチコピー、目次などをつくり込みます。企画会議もダメ出しの場ではなく、ブラッシュアップの場として各メンバーがアドバイスを送りあいます。本作りの「上流」工程から徹底的に考え抜くことで、制作途中に方向性がブレることなく、読者のニーズを的確に捉えた本作りを実現していますね。
 
②自由・多様性・合理性を尊重するカルチャー
各編集者はルールで縛られることなく、自由自立を尊重されています。「刊行点数ノルマ」はなく、「売上金額」が目標であるため、各人が自分に合ったペースやスタイルで徹底した本作りをしています。編集者個人が興味あるテーマが尊重され、その結果近年では美容本『キレイはこれでつくれます』が50万部、学習参考書『小学生がたった1日で19×19までかんぺきに暗算できる本』が65万部、児童書『わけあって絶滅しました。』がシリーズ90万部など、幅広い分野でベストセラーが誕生しました。
 
③ベストセラー編集者が「教えあう」カルチャー
転職者も多い当社の編集部には、各出版社で実績を出した編集者が続々と入社してきます。そして頻繁に開催される社内勉強会などで、それぞれがもつ知見やスキルを隠すことなく共有する文化があります。成功したひとがその秘訣を公開することで、また別のひとが成功し、その秘訣をまた共有する。そんな好循環が生まれており、編集者もつねに学び続ける姿勢を持っていますね。

——読者層はどんな方が多いですか?

先述のように、当社の現在の出版領域は非常に多岐にわたります。未就学児から、働き盛りのビジネスパーソン、マネジメントに悩むベテラン社員、料理や美容など生活のコツを知りたい方、健康や終活に悩む高齢者の方々など、全年代が対象です。
 
そのなかでも当社の書籍を支持してくださっているのは、新しい情報や価値との出会いを求めている方ではないでしょうか。これは当社の出版方針が、他社書籍や既存のベストセラーなどの後追いではなく、つねに新しい価値を生み出していくことに重きをおいているからでもあります。そういった「これまでになかった本」に興味を持ち、手に取ってくださる読者のみなさまの存在が、当社を支えてくれていますね。

——なぜ創作大賞にご参加いただいたのでしょうか?

当社は書き手の知名度や実績を出版の条件とはしていません。初めて本を書いた方の著書も多く発刊し、ベストセラーになったものも多数あります。すべての編集者が、純粋に「おもしろい」コンテンツやノウハウをつねに探し求めています。今回の創作大賞は、まだ見ぬ才能や未来のベストセラー著者と出会ういい機会だと感じ、参加しました。

——今回参加いただいた部門を選んだ理由は?

まず当社の出版活動の要(かなめ)である「#ビジネス部門」は外せません。くわえて当社は『まいにち小鍋』『志麻さんのプレミアムな作りおき『プロの味が最速でつくれる! 落合式イタリアン』といった料理書のベストセラーも出版しているため、「#レシピ部門」にも参加しました。

——創作大賞では、具体的にどのような作品を期待していますか?

・ビジネス部門
だれもが自由に書けるnoteという場であるからこそ、ほかのだれにも書けないマニアックかつオリジナリティーのある内容がよいのかなと思います。

書籍化を検討するにあたっては、必然的に「書店の棚でほかの本と戦えるか」という視点で判断することになります。たとえば「経営」や「マネジメント」といったメジャーなテーマは、圧倒的な経歴や実績をもつ著者の方々の著書が、書店の棚にズラリと並んでいる。そういった書籍と同じ視点や課題感で書かれた内容である場合、どうしても知名度や実績の差で見劣ってしまいます。

その一方で、書き手自身の特性や経験、価値観、課題意識を大事にしたオリジナリティーのあるコンテンツは、たとえ知名度は低くても、読者の方に選んでもらえる可能性があります。なぜなら「ほかの本にはない、その本にしか書いていないこと」が、そこにはあるからです。

「働いているひと」は、日本に何人もいます。たとえ個人的な体験であっても、具体的に臨場感をもって伝えることで、多くのひとが「わかる」「私もそうだ」と共感する内容になるのではないでしょうか。

「読んだことのない、でも共感できる」
そんな作品と出会えることを期待しています。
  
・レシピ部門
ときに書店をのぞくと「こうきたか!」という斬新な本に出会えることがあります。
それはレシピ本のみならず、どんなジャンルの本にもあるのですが、今回はこうした「驚き」のある企画に出会いたくエントリーさせていただきました。

定番料理でも切り口が異なれば見え方が変わりますし、世相や時代を反映したレシピがあれば、それも新鮮な企画に変わります。

どこかで見たことがある定番本ではなく、少しアングルの変わった、いまの時代だからこそ必要とされるレシピの本はかならずあるはずです。ぜひみなさんの自由な発想力を存分に発揮してください。

——すでに世に出ている作品例で期待する作品のイメージに近いものがあれば教えてください。

今年の2月に弊社が発刊した『ビジネス会食 完全攻略マニュアル すべての食事会を成功に導く最強の実務メソッド』です。この本は、まさに1本のnote記事がきっかけで生まれました。著者のyuuuさんが昨年5月に書いて話題になった『若手のうちに絶対身に着けたい「ビジネス会食完全攻略マニュアル」』の記事を見た当社の編集者が、「きっとこの方はまだまだ書けるに違いない」と感じ、書籍化を打診したのです。実際、公開当初のnoteの文字数は約6,000〜7,000文字でしたが、最終的に13万文字を超える書籍になりました。

元になった記事には、大手広告代理店出身・非体育会系・アルコールに弱い著者が、最大28回/月の会食経験から編み出したメソッドが書かれていました。まさに、著者にしか書けない内容であり、その詳細かつ圧倒的なノウハウの数々は、ビジネス会食を一度は経験したことのある方にとって「読んだことのない、でも共感できる」内容として響いたのだと思います。その結果、書籍も多くの共感を得て、発売1ヶ月で累計2.1万部のベストセラーになりました。note記事からの書籍化の理想型だと感じています。

——そのような作品を書くときのポイントはありますか?

シンプルに言うと、「狭く、深く」書くことでしょうか。

たとえば、「ビジネススキル」全般について書こうとすると、先述のように競合となる書き手はたくさんいます。ですがテーマを「会食スキル」に限定し、そこを徹底的に掘っていくと、ほかにはない深さを持ったコンテンツになる。もちろん、だれよりも多くの会食経験や知識を持っていることが前提になりますが、そういった「自分にしか書けないテーマ」を見つけることが重要だと思います(そのうえで、多くのひとに関係のあるテーマであることも重要です)。

テーマを限定する以外にも、たとえば「内向型のひと向けのビジネススキル」「ひとの上に立つひとになるためのビジネススキル」など、「対象読者」や「目的」を限定することで独自の切り口にすることもできるでしょう。

このようにさまざまな方法があると思いますが、「自分だけの経験や想い」を大事にしてもらえれば、おのずとほかのひとには書けない自分だけの文章になると思います。あえて世のなかに対して「逆張り」などする必要はありませんが、たとえ一般論や時代の潮流とは異なっていたとしても、心から感じている違和感や主張などをストレートに伝えていただければ、その想いや熱に共感してくれるひとは必ずいるはずです。

——応募者へのエールや期待のメッセージをお願いします。

いまは「上から目線」でモノを言われたくないと感じる読者が多いように思います。「わざわざお金を払って本を買ったのに、なぜ怒られなくてはいけないんだ」。そう感じる気持ちはとてもよくわかります。その一方で、「自分を変えてほしい」「学びを与えてほしい」という気持ちがあるのも事実です。

そのためいまの読者に求められているのは、読者に寄り添いつつ、自分と同じ目線で学びや変化を与えてくれる本なのではないかと感じています。

だから、一般のひとの学びや気づきには大きな価値がある。たとえ有名人ではなくとも、天才ではなくとも、すごい実績のあるひとではなくとも、自分と近い立場のひとが経験した「失敗」「学び」「気づき」だからこそ、知りたい。そう感じているひとは少なくありません。

あなたの経験や気づきには、あなたが思っている以上の価値があるかもしれません。
うまく書こうとする必要はないと思います。自分に正直に、自分にしか書けないものを、書いてみてください。作品を通して、かけがえのない「あなた」に出会えることを心からたのしみにしています。

・・・

日本最大級のコンテスト「#創作大賞2024」募集中

出版社やテレビ局を合わせて過去最多の21メディアに協力いただき、「創作大賞2024(第3回)」を開催します。応募締め切りは、7月23日(火)まで。奮ってご応募ください!

ダイヤモンド社の参加部門の詳細は、下記よりご覧いただけます。

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