採用に効果アリ! 家計簿サービス Zaim のnote活用術#noteクリエイターファイル
noteで活躍するクリエイターを紹介する#noteクリエイターファイル。今回は「もっと、お金に、楽しさを!」をモットーに、家計簿サービス「Zaim」を運営する株式会社Zaimさんをご紹介します。
noteでは、「Zaimスタッフの頭の中」と題して、Zaimで働くさまざまな職種の複数のスタッフがそれぞれの立場から記事を投稿してくださっています。スタッフが何を考え、どんな仕事をしているのか。また、会社として、働く環境を良くするためにどんな取り組みがなされているのか。Zaimで働く人たちの等身大でリアルな声を知ることができます。
一企業として、どうやってnoteを運営し、活用しているのか。代表取締役の閑歳孝子さんと経営企画部シニアマネージャの綿島琴美さんにお話を伺いました。
個人に紐付いたアカウントで複数人が投稿する理由
ーー noteを始めたきっかけは?
綿島 自社のオウンドメディアを立ち上げる感覚で始めたのですが、目的は採用にあります。採用に関しては Wantedly 等を利用していましたが、もっと裾野を広げたいと思っていました。
実はこれまで広報や採用を通じて、ユーザーさんや求職者の方に実際にお会いして、スタッフやオフィス話をすると面白がっていただけることがありました。直接お会いした方だけでなく、もっとスタッフの知見やキャラクターを外へ出して伝えていきたい。それができる場所を探していました。自社の公式リリースを掲載するHP上のお知らせブログとは温度感が異なるので、別にしたかったんです。
ーー その場所として、noteを選んだ理由は?
閑歳 ほかのブログサービスと比較検討をした結果、noteが一番デザインが美しく、操作性がシンプルでわかりやすかった。複数人で投稿することを前提にしていたので、マガジンを利用して、個人アカウントに紐付いた投稿ができるのも魅力的でした。
ーー 広報など担当者を決めて運営するのではなく、個人アカウントで複数のスタッフが投稿するスタイルにこだわった理由はありますか?
閑歳 少ない人数の会社なので、ひとりが会社の情報発信をすべて担うのには限界があり、分散させる必要がありました。そう考えたときに、スタッフ一人ひとりにそれぞれの立場から、現場で本当に思っていることを書いてもらうのが一番だと思ったんです。社長やマネージャが「いい会社ですよ」と言っても説得力がないですし。
それに、個人に紐付いた記事であれば、もしスタッフがこの先退職することがあったとしても、彼らがこれまでどういう仕事をやってきたか、彼ら自身のプロフィールや財産になると思ったからです。
強化月間は週3更新! 立ち上げから記事公開までのプロセス
ーー 具体的に立ち上げまでは、どういうプロセスで進めたのですか?
閑歳 採用ブログに興味のありそうなメンバーを肩書に関係なく集めて、ディスカッションをするところから始めました。
綿島 一番はじめは、既存メディアの例を出しながら、自分たちがどのテンションでどんなコンテンツにしたいか、イメージを共有して目線を合わせていきました。それぞれの職種や求職者の目線で、タイトルや更新頻度、クオリティなどについて議論をしました。
閑歳 次に、求職者の立場でどんな記事が読みたいか、自分たちの視点でどんな記事が書けるか、ネタ出しをしました。数十個ネタが挙がったので、基本は言い出しっぺが書くというスタイルで、記事を作成しています。
ーー 1本の記事ができるまでのプロセスは?
綿島 タスク管理ツール「Asana」に記事タイトルを一覧にして、社内スタッフからの「いいね!」が複数溜まったものから、担当者をアサインします。その時点で、原稿締切と公開日時を決めて、書かなければいけない状態に。スタッフから原稿が上がってきたら、もともと出版社で働く記者だった閑歳が、内容や誤字脱字含めて、編集をして公開へ進めます。社長自ら、編集長のような立場で、がしがし進めています。
閑歳 個人のアカウントに紐付いていますが、会社としての発信になるので、文章の流れや内容、クオリティチェックはしています。ほとんどスタッフがアカウントを共有してくれているので、原稿をもらって、こちらで編集して、セットまでしてプレビューの状態で、最終確認してもらい、公開しています。
ーー みなさんすんなり書けるものなのでしょうか? フォーマットのようなものがあるのですか?
閑歳 情報共有ツール「Qiita:Team」を使って、記事の作成方法を共有しています。記事作成の流れからトップ画像や図の作り方、ノウハウとして、内容の基本構造、タイトルや見出しの付け方など。
大枠のルールはありますが、自由に書かれているものもあります。一旦書いて、コツを掴むと、それぞれ独自のスタイルが生まれてきますね。私も編集する立場として、スタッフ個人のスタイルを尊重しています。
ーー 更新頻度にルールはありますか?
閑歳 今年の9月に本格的にスタートしたのですが、10月は強化月間として週3回ペースで更新していました。それくらいの頻度でやっていると、目に留まる機会が増えるので見てもらいやすい。12月は他のメディアの情報も増えるので、おやすみモードで更新のペースを落としています。
綿島 はじめた当初は、月1回でもクオリティの高い記事を出そうと構えていたんですが、閑歳が書けることはどんどん書いて出していこうと流れを作ってくれました。書く人が増える度にメンバーが増えていって、今はスタッフほぼ全員が参加しています。職種に関係なく会社を横断して、みんなの熱量が高まっていくのを感じています。
noteからの流入で、採用エントリーが1.5倍増!
ーー 具体的な効果は出ていますか?
綿島 如実に効果が出ています!採用面では、記事の最後にWantedlyのURLを貼っているんですが、PV数が伸びました。エントリーも週間比で1.5倍に。記事を公開した日はnoteからの流入で一気に増えます。
閑歳 採用面接をしていても、みなさん、記事を読んできてくださっているので、話が早い。本気であればある人ほど、読み込んできてくれていますね。
綿島 noteを読んである程度、会社やメンバーの雰囲気を掴んで、そこに共感して来てくれる人が多いので、入社してからのギャップも最小限にできるのかなと思います。
ーー 採用以外によかったことはありますか?
閑歳 社長の立場としては、みんなの会社に対する思いを知ることができて、嬉しかったですね。
綿島 noteを始める前まで、たとえばTwitterで社員が「いい会社だ」とかつぶやくことはほとんどなかったんですが、他の人が書いた記事を読んで、自分のコメントを添えてシェアしてくれます。社員同士が共感し合って、会社を褒めているのがすごくいいなと。自社への思いが高まっているように感じます。
閑歳 嬉しいですね。自分たちは当たり前だと思っていることも、外に向けて発信してみると、案外珍しく、いい反応をもらえることがあって、社内に眠っている価値に改めて気づくこともあります。
綿島 社外の人が訪問された時も「これがカレンダー連携受付システムですね」とか「ボーズ面ですね」とか話題にしてくれる方もいます。noteが相手のことを知るコミュニケーションを深めるきっかけを作ってくれています。
ーー 今後やっていきたいことは?
閑歳 社内では、ポッドキャストも面白いかもしれないというアイデアが挙がっています。
綿島 今noteでは、求職者向けに発信していますが、11月から始まった Zaim コミュニティプログラムを軸にユーザーさんに向けた発信も活発にしたいです。サービスについても、広報よりも、現場でつくっている人間が伝えたほうがより距離が近くなると思うので、同じスキームでできたらいいのかなと考えています。
閑歳 12月は少しペースを落としていますが、年が明けたらまた引き続き、noteを積極的に更新していきます!
■企業アカウント紹介
Zaim
「もっと、お金に、楽しさを!」家計簿サービスを運営する株式会社 Zaim のスタッフたちが、どんな風にサービスに向き合い働いているかを綴る note です。
note:@zaim.co.jp
Twitter:@zaimjp
※株式会社Zaim様は2023年7月1日に「株式会社くふう AI スタジオ」に商号変更されました