オレのウダツが上がるまで(第二十三話)
〜遺書みたいな手紙・その2〜「コウキへ」
コウキ、オレがいなくなったら
くれぐれもお母さんのコトを頼む。
お母さんはオマエたちの前では
気丈に振る舞っているかもしれないけど
あれでなかなか弱いトコロがあるんだ。
だからオマエたちが支えてやってくれ。
オレもまさかこんなに早く
自分が死んでしまうなんて
思ってもみなかったからな。
コウキとマイだけが頼りなんだ。
もう少しは生きて
オマエたちの成長を
見たかったんだけどな。
でももうコウキは自分の考えで
これからを生きてゆける大人になった。
だからオレは安心してる。
心配なのは
お母さんのコトだけなんだ。
とにかく
お母さんのコトだけ頼む。
たくさん笑顔にさせてやってくれ。
じゃあ、
よろしく頼んだぞ、コウキ。
ヒロヨシ
〈つづく〉
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