スピリット・エコー03恵風音

たまゆら~魂響~03

恵風音(めぐみかざね)ケイ


ジャンプして枝へとグレイ・シックルを引っ掛ける。体重を掛けるまでもなく、容易く切る事が出来たためにぶら下がらないで着地した。切れ味の良さへと感心しながら三日月型に曲がってる刃の部分を折り畳む。湾曲してるために仕舞えない事が難点。持ち手の部分が金属にて保護されてる上に刃先が届かないために怪我を負う心配が少ない。バランスを取る目的も有するデザイン。修理出来なくなったグレイ・スオードの代わりとして受け取った試作品。料金の代わりに感想を求められたために金銭が発生しない。気前が良く為るくらいに儲かってると思われる。気配へと気が付いて振り返ったらケイが手を上げて挨拶して来た。カッター・シャツを羽織ってるラフな出で立ち。森へと入る服装に思えなくても、人の事を言えない。日和の仲介にて知り合うガイド・エキスパート。村長からの依頼にて聖城まで手紙を届けるために雇う。村長が料金を持つために今回もまた支払う必要性がない。ユナイト大陸の南西部を占める森林地帯。迷いの森と古来より伝えられており、専門の案内人を付けないで無闇に踏み入る行動が生命取りと為る。運さえ良ければ何処かへと出られるのかも…。

エルフの血が混ざってる事を隠す案内人。迷いの森を抜けられる時点にて気が付かれると思われる。長い耳を髪の毛にて隠しても意味ない。


気が付いたら冷たい煉瓦の上にて倒れてた。天井が見えてるために転送されたらしい。起き上がりながら如何やって抜け出そうかと考える。怪我も見られず、動作へと差し支えない。仕掛けられてるギミックを解いて封じられてる妖精を解き放つと上へと登れる階段が現れる。魔物やアンデッドが潜んでるのだけれども、物の数ではない。

水鏡へと映り込む青い衣装の魔女。

陽炎のように揺らめく赤い衣装の聖女。

稲光へと映える白い衣装の神女。

凍て付く棺の中にて眠る黒い衣装の霊女。

属性を表す精霊や妖精以外に幻のように姿を見せる人影。過去の断片が切り取られたようにメッセージと化した何かと思われる。導かれた先へと何が待ち構えてるのか。

応援がモチヴェイションへと繋がります。