スピリット・エコー02紅蓮音

たまゆら~魂響~02

紅蓮音(くれないはすね)紅蓮


試練の塔までやって来ると熱を発する程に赤い鎧を窮屈そうに身に着けてる紅蓮が立ってた。ヒート・アーマーなのでダメージが蓄積されると発熱するとの事。スチームによる反撃が奥の手としても、使う機会さえない。観た事がないために本当なのかわからない。何故か本名では呼ばず、愛称にて呼び合う風習が古来より続く。理由としては廃れており、忘れ去られても、習慣が変わらないまま今でも残ってる。蓮音の方が可愛いのに性格的に合わない。逆立つ赤毛が好戦的な態度を良く表してる。クラスが戦士系統のレッド・ウォーリア。攻撃力重視のストロング・タイプ。当たり前のように攻撃力が高められてる標準装備であるレッド・スオード。赤に拘ってる訳ではなく、返り血を浴びても目立たない利点を有する。傭兵にて生計を立てる女傑。今日も護衛の依頼が舞い込まない様子。平和過ぎて商売に為らない。試練の塔をクリアしなければ村から出る事が許されなかった昔と異なり、冒険者が練習場所として訪れる観光施設と化してる現在。村人でさえアイテム目当てでしか入らない。1階にて現れるモンスターがコボルトなので初心者向きと為ってる。登っても、亜人種へと限られる。一定時間経過したら復活する仕組みと為っており、狩り尽くせない。誰が創ったのか、修行を行うのに便利な塔。熱心に通う者が少なくて思い切りグレイ・スオードを振り回す毎日。白いワンピースの洗濯さえ楽ならばもっと励めるのに…。


空模様が怪しく為って来た頃、森の中をさ迷ってた旅人が打ち棄てられたような集落を見付けた。廃村であろうとも、雨露を凌げれば有り難いと思った事が甘かったなんて考え直したのは不穏な影を目の当たりにした直後。オークにしては骨格が剥き出しに為っており、アンデッドと目される。気が付かれなければやり過ごす事も1つの手段。荒れ果てた乾拭き屋根の平屋へと入り込んだ途端、地面がなくなる。落ちる事へと贖おうにも、パンチやキックを放ったところで意味を成さない。井戸の内面を落ち続けてる状態では待ち針を刺す前に折れてしまう。底が見られない事が異様過ぎる。深過ぎて何時までも着地出来ない。そして、何かを通り抜けた感触を覚えた後に意識が途切れた。


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