そうだね。うん。そうだね。

昨日、自分の母親ほど離れた、お姉様とお茶をした。バイト先で仲良くなった人で、ちなみに息子さんは僕の一個上だ。

お昼から、喋り続け、気づけば、16時近くまでいろんな話をした。

僕は、「大晦日に、嫁と酔ったお父さんが大喧嘩して、2人の喧嘩を止められずに、泣いてしまった。」って話をした。

めっちゃ笑ってた。

続きを言うと、地元から、東京に帰ってきた後も、嫁の怒りは収まらなかった。

嫁の怒髪天を衝くほどの怒りは止まること知らなかった。

あわや、オゾン層を突き抜け、有害な紫外線を地球全体に撒き散らすに思われた。

そこで、自称、エリート科学者である僕は、「まあ、まあ。もう。いいじゃない。」と諭すような言葉を何度も投げかけ、嫁の怒りによる灼熱の温暖化を防ごうとした。

しかし、そんな言葉には、なんの冷却効果もなく、「なんで、向こうの肩を持つのか」と、嫁という活火山は噴火を繰り返した。

一面、紅蓮のマグマ・オーシャンとなった我が家。そして、運の悪いことに、僕の諭すような言葉の冷や水で、突如、嫁の怒りはドカンという爆発音とともに、水蒸気爆発を起こした。

その後は、思い出したくもない。

初売りセールもびっくりの「売り言葉に買い言葉」で、お買い得。

正月早々、僕と嫁は、連日の大喧嘩。最悪の2024年のスタートダッシュに成功したのだった。

最終的には、嫁が「お父さんのことを殺してやりたい!!」と東京23区を飛び越え、奥多摩の方まで、轟くほどの殺害予告をしたので、これは、収拾がつかないと思い、義理のお母さんに110番通報をした。

事情を察したお義母さんは「二人が仲良いのが一番だから、殺してやりたいと言ったら、カネコくんは、そうだね。そうだね。そうだね。と全部肯定すればいいの。」と真面目に言った。

やはり、この娘にして、この母ありだぜ、お義母さんもぶっ飛んでやがると思い、「いやいや、流石に、俺、お義父さんのこと、死ねってことに、そうだね、とは言えませんよ!」と言い返した。

「それでも、いいの!」とお義母さんは続けるので、僕は「まあ、確かに、嫁には、そんなに嫌なら、お父さんと、縁切っちまえとは言いましたけど、、。」と自分の最低発言をカミングアウト。

このあと、この「縁切っちまえ」発言は、お義母さんが通話をスピーカーにしていて、お義父さんに、丸聞こえだったということが判明した。

あーあ。

もう、めちゃくちゃだよ。

そんなこんなで、それ以降、僕は、お義母さんを信じ、嫁に対して「そうだね」をマントラのように繰り返すことにした。

彼女が、たとえ、お父さんを殺したいと言っても、「そうだね」と繰り返す毎日。

なんなら、ポストに入っていた、ボクシングジムのチラシを渡して、「殺すなら、鍛えといた方がいいんじゃない?」とまで言う始末。

そこから、、、、

なんと、、、、

なんと、、、

長引いていた喧嘩が終結した。

夫婦間のポツダム宣言が受諾。黄金に輝く2024年が戻ってきたのだった。

僕は「全肯定の呼吸」をマスターしたことで、嫁の中に住まう、邪悪な怒鬼を滅することに成功した。

喧嘩がないと、なんと、嫁が可愛く見えるのか、あれ、こんなに可愛い顔してた?うそ?あれ?毎日エステ行ってる?え?ごめんごめん、あまりにも笑顔が眩しくてさ。ははは。女性はやっぱり、笑顔が一番だぜ。

結婚して1年半経って、全肯定という、やっとこんな当たり前のことを、心から理解した。

なんてことを、昨日のお茶の席で話した。

そしたら、一言、「おっそ。」と怒られた。

「え?」と僕。

そのまま、「正論なんていらないんだから!共感して欲しいだけなんだから!死んで欲しいって言ったら、一緒にそうだねって言うのが正解なのよ!いいの!二人だけの世界なんだから、何言っても!」と怒られた。

ええ。そんなの、当たり前のように言われてもさ、、、。

ほら。僕は、やっと、気づいたというかさ。

ほら、男って、ずっと子供で、バカじゃん。俺はわかんないけど、義務教育と仕事さえ学べば、意外と、どうにかなっちゃうみたいなとこもあるだろうし。

現にそういう男って多いし。

まあ、そんなこんなで、僕は、またひとつ、成熟した男に一歩近づいた。

、、、、はずだった。

今朝の話だ。

嫁がスマホを見せてきて「これ見て」と話しかけてきた。僕は、朝食をとりながら、顔を近づけたら「臭い!」と言われた。しかも、鼻の前を手で「しっしっ」というマイム付きで。

僕は、反射的に、「なんでそんなこと言うの!」と言い返してしまった。

すると「だって、朝から、変なプロテイン飲んでるんだもん!」と言われ「確かに、Amazonのレビューに裏切られて、変な匂いだけど、その言い方はないだろ!」と心の中で思った。

だが。グッと、押し黙った。

しかし、黙っていると、嫁に、何、不機嫌になってんの?と煽られ。その後も、嫁の執拗な、言葉の追撃を受け、最終的に、結局、朝から、喧嘩した。

出かける間際、嫁に肩パンされた。3回。

ボクシングに通わせてなくてよかった。

そうだね。臭かったね。うん。そうだね。ごめんね。そうだね。そうだね。ごめんね。そうだね。そうだね。そうだねそうだね。そうだね。そうだねそうだね。そうだね。そうだねそうだね。そうだね。そうだねそうだね。そうだね。そうだねそうだね。そうだね。そうだねそうだね。そうだね。そうだねそうだね。そうだね。そうだね。

うん。そうだね。生きねば。








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