新海誠最新作「すずめの戸締まり」はどんな物語?|考察してみた
2021年12月15日、新海誠さんが最新作のタイトルを発表されました。
「すずめの戸締まり」
「君の名は。」や「天気の子」は夏に公開されたのに対して、本作品は2022年の秋に公開予定となっています。
この記事では「すずめの戸締まり」は、どういった物語になるのかを考察していこうと思います!
※筆者の主観に基づいた考察がメインとなります。ご了承ください。
「すずめの戸締まり」はどんな話?
まずは、物語について触れていきます。
あらすじが公式サイトに掲載されていたので、以下に引用させていただきます。
あらすじ
九州の静かな町で暮らす
17歳の少女・鈴芽(すずめ)は、
「扉を探してるんだ」という
旅の青年に出会う。
彼の後を追うすずめが
山中の廃墟で見つけたのは、
まるで、そこだけが崩壊から
取り残されたようにぽつんとたたずむ、
古ぼけた扉。
なにかに引き寄せられるように、
すずめは扉に手を伸ばすが...
やがて、日本各地で次々に開き始める扉。
その向こう側からは
災いが訪れてしまうため、
開いた扉は閉めなければいけないのだという。
――星と、夕陽と、朝の空と。
迷い込んだその場所には、
すべての時間が溶けあったような、
空があった――
不思議な扉に導かれ、
すずめの“戸締まりの旅”がはじまる。
主人公は、「鈴芽(すずめ)」という17歳の女の子。
彼女が、扉を探す旅をしている青年と出会うことで物語が始まります。
この設定から考えられることは、主人公が何か特殊な能力を持っているわけではないということ。
「天気の子」では、ヒロインの陽菜が晴れにする力を持っていましたが、今作品の主人公は普通の女の子だということがわかります。
そんな主人公が、何らかの目的や義務を持って扉を探している青年と出会うことで、日常的な生活から一転して旅へと共に向かうことになるのではないでしょうか。
「すずめの戸締まり」では何が描かれる?
ここからは、筆者の考察になります。
考察をするにあたって、公式サイトに掲載されている作品紹介をここでも引用させていただきます。
作品紹介
最新作『すずめの戸締まり』は、
日本各地の廃墟を舞台に、
災いの元となる“扉”を閉めていく
少女・すずめの
解放と成長を描くロードムービー。
見たこともない風景。人々との出会いと別れ。
驚きと困難の数々。
それでも前に進むすずめの物語は、
不安や不自由さと隣り合わせの日常を生きる
我々の旅路にも、一筋の光をもたらす。
過去と現在と未来をつなぐ、
“戸締まり”の物語。
その景色は、永遠に胸に刻まれる。
ここで気になる部分が、「すずめの解放と成長を描く」という部分です。
「解放」とは一体何を意味するのか。
それは過去へのコンプレックスだと思います。
恐らくすずめは、何らかのトラウマや自身の弱み、気にしていることを抱えている人間だと考えます。
なぜかというと、新海誠の裏テーマとして「過去からの脱却」が込められていると考えているからです。
新海さんの過去作品はほとんどが恋愛をテーマにしています。その中では毎回と言っていいほど、主人公の好きな人が物理的に引き離されていく描写が描かれています。
「ほしのこえ」では地球と宇宙、「雲のむこう、約束の場所」では青森と北海道、「秒速5センチメートル」では東京と栃木といったように、主人公とヒロインが会えなくなる場面がやってきます。
会えなくなった時に、主人公はその子を忘れて今の環境に順応していくのか。それとも一途にヒロインのことを一心不乱に追いかけるのか。
表立って公言されていないと思いますが、新海誠作品からはこのようなテーマを見出すことができます。
だから今回も恋愛なんだなと思ったんですが、少し違うような気がします。
「成長を描く」という文言があるからです。
成長とは、昔の自分よりもステップアップして、より良い人間になることだと考えられます。
ここに「解放」を組み合わせてみると、恋愛というよりは個人の悩みであったりコンプレックスというものを、旅をしていく中で克服していくということが見えてくるのではないでしょうか。
普段は閉じ込めているけど、ふとした瞬間にコンプレックであったり過去の経験というのは顔を出してくると思います。
「過去へのコンプレックス」に「戸締まり」をして、新たな世界へと向かっていく。
「過去を脱去」して、一皮剥けた自分へと成長する。
このような心理描写が描かれると予想します。
もう一つ、気になる点があります。
それは、家族が描かれるのかということです。
過去作品では、主人公の家族(特に両親)に関する描写が極端に少ないです。
しかし、今作では「九州の静かな街に暮らす」とあるように、旅する青年と出会うまでは普通の生活をしていると考えられます。
そう考えると、両親が登場する場面を重点的に描いても不思議ではありません。
また、すずめの年齢が17歳だということ。
そして、タイトルが「戸締まり」だということ。
恐らく、18歳になる段階ですずめは親元を離れて1人で暮らすのではないでしょうか?
それに向けて、すずめは戸締まりをするんだと思います。
戸締まりというのは比喩で、そこには家族との関係であったり自分自身について区切りをつけていくということが込められていると予想します。
そして、新海誠監督が制作発表会見で仰っていました。
何かを始めることより、終わらせることのほうが難しい。
この発言からもわかるように、今回の作品は何かを手に入れるために立ち向かうというよりは、旅が今までの出来事に区切りをつけるきっかけになるのではないでしょうか。
最後に
今回は、新海誠最新作「すずめの戸締まり」について考察してみました!
来年の秋に公開ですが、すでに公開が楽しみです!
今後解禁される情報を楽しみに過ごしていきましょう!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!
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