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不思議な夢。


昨日の夢は、とても不思議だった。


私と女の子と男の子と河童の男の子が、四人で飛び込みをして遊んでいた。

歳はおそらく十歳から十二歳。


ちゃんと認識はできなかったけれど、私たちの保護者もいた気がする。


河童の子がいる事に、そうゆう世界線の夢であることに驚いたけれど、

私たちはとても仲良さげだった。


私たちは、緑の覆い茂った山の中で

一人ずつ深い滝壺にダイブしていた。


それはそれは深くて、碧い碧い滝壺だった。


飛び込んだ先はただひたすら碧が広がって、

その透明度は、太陽の光が滝壺の奥底まで届きそうなくらい。


目には、口から出た空気の泡と、

先に飛び込んだ三人の姿だけが見える。

聞こえる音はない。


水面に上がったら三人の笑い声がして、

私も笑いながら皆のほうへ泳ぐ。


一度瞬きをしたら、

滝のてっぺんへと昇っている最中まで、時が飛んでしまった。


こうゆうところが夢っぽいよね。


保護者達が、気をつけて遊びなさいよ~と声をかけるのを頭半分に

はぁ~いと緩い返事をしながら、

三人はまた、滝壺へと飛び込んでいった。


私は、草陰から物音がするのが聞こえて立ち止まった。

薄黄緑の細長く伸びた草むらが、

あまりにわさわさと揺れているものだから、

気になってずっと見つめていた。


すると、猫がでてきた。


白い靴下を履いたような黒い猫。


こちらに歩いてくるその猫の瞳は、

黒くまん丸で、とてもかわいらしかった。


抵抗することなく、ひょいっと抱えあげられたその猫は

大人の猫のよう。

落ち着いていて、それなりの重さもあった。



しかし、黒かったはずの猫は、

抱きかかえたその瞬間、三毛猫になっていた。


なんで???


ふさふさした柔らかい色の、細目の三毛猫。

三毛猫は私に向かって、にゃあと笑顔で鳴いた。

そして、すりすりと頭をこちらに寄せてくる。


驚いて固まっていると、

河童の子が滝壺から読んでる声が聞こえた。

大きく返事をして猫を下ろそうとして、また驚いた。


腕には重みがない。


猫がいない。


私は猫なんて抱えていなかった。

というか、抱えるように腕を組んですらいなかった。


私は、驚きを隠せないまま立ち尽くした。


聞こえたのはセミの鳴き声だけ。




また私を呼ぶ声が聞こえて、やっと動き出した私は

滝に向かって走り出した。


飛び込んだら、あとで不思議なこの話を三人にしようと思って。


そんな風に考えながら、

思いっきり岩を踏み切ってジャンプした瞬間、

下にいる三人を見て驚いた。


河童の子がいない。


河童の子はいなくなって、

別の男の子があたかも最初からそこにいたかのように

私の名前を呼んでいる。他の二人と同じように。


いや、いなくなったのではなくて

その男の子は河童じゃなくなっていたのかもしれない。


私を呼ぶ声は、間違いなく河童の子の声だったから。


なんで?と呟いて水面に落ちた瞬間、

視界はまた碧い滝壺の水の中にあった。


とりあえず泳いで水中から水面にあがったと思ったその時には、

夢から覚めてしまっていた。


なんだか、意味が分からなくて

ちょっとの間ベットの上で固まった。


夢なのだから変で当たり前なのだけれど、

納得せずに、なぜなのか考えてしまった。


不思議。


初めて見る夢だったし、登場人物も夢では初めて会った気がする。

私の夢では、大抵出てくる人は決まっている。

なのに、そういえば最近

夢で初めて見る顔の人が多いような。少ないような。


今回の登場人物たちもそう。

誰のかは忘れてしまったけれど、その声や顔に違和感を感じることはなかった。

なじみはあったけれど、小・中・高の友達とかではないような気もする。


もしかしたら、子ども時代を知らない誰かと夢で遊んだのかも。


それとも前世?

そう言われれば、時代も少し古かったような気もする。


河童の子も不思議でしかない。

もしかして最後に見たあの子は、人間ではなく河童なのかもしれない。

人間のふりをして生きているのかもしれない。

だから最初は河童の姿だったのかもしれない。


世の中は不思議なことだらけ。

正夢という言葉や予知夢という言葉があるように

私も何かを夢で見たのだろうか。


まるでオカルトで中二病のよう。

こうゆうのも面白くていいよね。


不思議な夢だったな。






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