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[mindfulness最前線no.7]企業マインドフルネスーGeneral Mills(ゼネラルミルズ)

1856年からアメリカの中西部にある老舗大企業。その本社の受付を通り抜けると巨大な会議場に行き着く。ある時間になると、様々な部署のトップ達が当たり前の習慣のようにここに集まってくる。彼らは靴を脱ぎ、円形に並べられた丸いクッションの上に座り始める。そこから目を軽く閉じ、数回深い呼吸を自分のペースで行い、自分自身の瞑想を始める。この平穏なエネルギーが流れているのは老舗大企業General Mills。



General Millsとは

General Millsは年商300億ドルの国際的な飲食品コングロマリット。

歴史

2006年よりアメリカミネソタ州ミネアポリスにある本社で従業員に向けてマインドフルネスプログラムが提供されている。

マインドフルネスを行うきっかけ

General Millsがマインドフルネスを導入した理由として、同社の従業員全員が健全な労働環境文化を創造するという使命があるから。

スタートはトップから

では、この大企業において誰が従業員全員にマインドフルネスプログラムを提供しているのか。それは、企業トップ。CEOであるケン・パウエル氏が指揮をとり瞑想を組織の正式な慣行としている。社内で実際に瞑想を指導していたのは
同社の元副法務顧問だったジャニス・マートゥラノ氏。ジャニス氏は、General Mills内で瞑想を習慣化した従業員達の変化に後押しされ、この指導を始めてから退社をし、自身でインスティチュートフォーマインドフルネスリーダーシップを設立し、マインドフルネスになるための瞑想を教える企業幹部向けの講座の運営を始めています。

NHK出版『マインドフル・ワーク』 デイヴィッド・ゲレス著、岩下慶一(訳)
一流企業のエグゼクティヴたちが瞑想を習慣とし、この観想的なテクニックを職場に取り入れている。彼らは瞑想することでより集中力が高まった状態になり、その結果、より良い仕事を成し遂げているということを、ゼネラルミルズの事例を筆頭に紹介している。

General Millsの目的設定

General Millsにおけるマインドフルネスコースは、従業員の集中力、明晰さ、創造性を高めることに目的を設定している。

実践環境

セッションは瞑想だけではなく、瞑想をしやすくするためのヨガクラスも毎週開催されている。従業員の瞑想習慣向上を支援するために、全てのオフィスビル内に専用の瞑想ルームを設けていたり、月に一度のランチタイムレクチャーなどが行われている。

毎週火曜日、朝は数十人のチームリーダーや役員がクッションの上で一緒に静かに瞑想し
午後は同じ部屋でヨガが行われている
出典元:https://www.ft.com/content/d9cb7940-ebea-11e1-985a-00144feab49a

効果の証明

General Mills自身でこのプログラムの検証を行っている。
マインドフルネスの取り組みの結果として:
- 93%がイノベーションの向上を報告
- 89%が自己認識の向上を報告
- 70%が認知機能の改善を報告

まとめ

General Millsでも積極的にマインドフルネスに取り組んでいるのはTopエグゼクティブから。そこから川の川上から水が流れるかのように、マインドフルネスの習慣がスムーズに川下まで行き渡り、General Millsという海に流れつき、従業員全員が一体となる。そんな企業だから、従業員の健康はもちろん、従業員の働きがい、果てには企業成績が自然と約束される。この源にあるのはマインドフルネス。

You Are Your Own Manager !


References:

"Why Google,Target, and General Mills Are Investing in Mindfulness"
      Kimberly Schaufenbuel.    2015/12/28
"The 8 Types of Mindfulness Companies"
     Mindfulness Text   2023/02/11
https://www.ft.com/content/d9cb7940-ebea-11e1-985a-00144feab49a