見出し画像

#35 the monogatary | 復讐代行

前回はこちら▼

I listen. The day has come.

あの日を想い出す。地獄のような日々。それでも。私は己を限界まで追い込み、鍛練を続けた。


1万時間の法則。例え素人でも、左記の時間、自らを鍛えれば、誰でもプロフェッショナルになれる。

私のキャンバスは真っ黒である。あの日から、私はこの瞬間の為に、努力し続けた。今日はその集大成。全身全霊を以て、復讐を代行してみせる。

★★★

シャーロットと出逢ったのは…まだ私が幼い時。天真爛漫。傍若無人。それでも。彼女は誰よりも輝いていた。しかしながら。一瞬にして、その笑顔は潰される。

高嶺の花。幼馴染みであった私は、彼女とよく話した。内容はいつだって、くだらないものばかり。しかしながら。私にとって、その時間はオアシスであった。どんなに苦しいことがあったとしても。彼女の存在が、その不幸を消してくれる。


そんな彼女に、彼氏が出来た。男子バスケ部のデューク。女子バスケ部に所属していた彼女は、必然的に、デュークとよく話した。しばらくして、2人は付き合うことになった。美男美女。とてもお似合いだと、私は思った。それでも。それは私の勘違いだった。あの時、どうして私はこの事態を防ぐことが出来なかったのだろうか。己が情けない。

時は戻らない。前進あるのみ。ゆえに。私は彼女の為、復讐を果たす。その決断に、後悔など無い。必ず、この復讐を完遂させる。それだけが、私の取り柄なのだから。

次回はこちら▼