中島でのアロマオイル蒸留&テントサウナ体験
1.メタ中島プロジェクトのリアルイベント始動
2022年12月から始まった地方創生の新たな試み、メタ中島プロジェクト。
愛媛県松山市に属する瀬戸内海の離島・中島は、美しいビーチをはじめとした豊かな自然に恵まれ、みかんの栽培でも知られています。
メタ中島は、リアルとバーチャル空間を融合したコミュニティづくりにより、島が抱える課題解決とDXを活用することで島と世界をむすび愛媛のファンを増やすプロジェクトです。
2023年2月23日、いよいよプロジェクトのリアルイベントが始動しました。現地で採れたみかんを使ったアロマオイルの蒸留体験、そしてその副産物である蒸留水を使ったサウナのロウリュウ体験を提供。
中島の特産物であるみかんの6次産業化(※1)を形にした中島の魅力を凝縮したイベントです。
(※1)6次産業化とは 農林水産省のHPより
農林漁業の6次産業化:農林水産省 (maff.go.jp)
2.なぜアロマオイル蒸留とテントサウナの体験なのか?
中島の魅力と課題からその理由を解説します。
(1)中島の魅力
①特産のみかん等の柑橘類
中島は、「みかん島」とも呼ばれています。海に囲まれた温暖な気候と潮風の塩分で土壌は肥沃に。そこで育ったみかんの味は、甘く濃厚で格別な美味さです。
②美しい風景
海の向こうに点々と見える島々。瀬戸内海特有の風景は、波の穏やかさとともに癒しを届けてくれます。
(2)中島の課題
①人口減少
ピーク時は、15,000人の島民で栄えていましたが、今や3,000人に減少。1年で100人ずつ減少しているとのこと。
②高齢化の進行
高齢者と呼ばれる65歳以上の人口の比率(高齢化率)は、令和3年データによると日本平均は29%。中島は何と67%と急速に高齢化が進行していることが分かります。
そのため、空き家とみかん畑の耕作放棄地が増加しており、島の特産品であるみかん栽培を守っていくためには、早急な課題解決への取り組みが必要です。
③冬場の観光資源不足
夏場は、海水浴客や釣り客、またトライアスロンのイベント開催で島外からの来訪者で賑わいます。しかし、残念ながら冬場には観光資源がありません。
(3)解決策
そこで、この中島の魅力を活かし課題を解決に導く施策として考案されたのが、アロマオイル蒸留体験とテントサウナ体験です。
✅特産物であるみかん等柑橘類を利用したアロマオイル蒸留所の設置と蒸留体験。
✅アロマオイルの蒸留過程でできたアロマ蒸留水をサウナのロウリュウに活用。
冬場のイベントとして魅力的なテントサウナイベントを開催し、来訪者を呼び込み、中島の魅力を感じてもらいファン(関係人口)を増やそうという狙いです。
2/23~26の間に開催されたリアルイベントが初の試み。さて、体験レポです。
3.アロマオイル蒸留体験
Metagri研究所の甲斐さんと共にフェリーで中島の南東に位置する大浦港へ。迎えに来てくださったのは、メタ中島プロジェクトのファウンダーである中川さん。
港から徒歩3~4分に位置するアロマ蒸留所に案内していただきました。
玄関から入ってみると、みかんのさわやかないい香り。中からアロマアーティストの田村未来さんが出迎えてくださいました。
部屋の壁際に新品のアロマオイル蒸留設備が配置されており、理科の実験室のような雰囲気です。
田村さんから、アロマ蒸留設備の購入・設置の苦労話や蒸留工程の解説をしていただきました。
アロマオイルの蒸留工程を簡単に解説します。
1.みかん等の柑橘類の皮をミキサーで粉砕
2.お湯とともに煮沸
3.煮沸によって発生した蒸気を回収し冷却水で冷却
4.みかんの皮の油分が蒸気にも含まれており、水分を油分を分離抽出。
このサイクルを何と4時間かけて行うそうです。
1サイクルで採れるアロマオイルは僅か20g程度。
アロマオイルの希少価値が伺えます。
アロマ蒸留所の見学者は、蒸留体験ができます。
我々の他、数名の方が見学に来られていたので、一緒にアロマ蒸留体験をしました。
<体験内容>
1.ミキサーでみかんの皮の粉砕体験
2.アロマオイルの抽出体験。
3.アロマオイルの香り体験。
今回は「いよかん」、「はるみ」、「甘平」、「レモン」、「ライム」5種の香りを体験。私は爽やかな香りの「はるみ」が好きでした。
みかんの香りは、爽やかで温かみがあってどこか懐かしく癒されます。
アロマテラピーの世界でも広く活用されていて
心と体が疲れて落ち込んでいるときや、ぐっすり眠りたいときにピッタリ
とのことです。
蒸留過程では、アロマ蒸留水とアロマを抽出し切って残ったペースト状の皮が副産物として生成されます。
アロマ蒸留水は、ほんのり香りがついているため化粧水にも利用されているとのこと。
今回のプロジェクトでは、サウナのロウリュウにかける水に利用することで、テントの中でみかんの香りも楽しめる設計にしています。
アロマを抽出し切って残ったペースト状の皮は、みかん畑の肥料として再利用されます。見学者からは、別の利用方法で付加価値を付けられるのでは?という意見が出ていました。
原料は中島産のみかんの皮を利用し、副産物もすべて活用するサステナブルでエシカルな取り組み。見学者の皆様一様にとても興味深く関心を持って見聞きしていたのが印象的でした。
4.テントサウナ体験
テントサウナイベントが開催される大浦港近くの「あみあげビーチ」へ移動。移動手段は、グリーンモビリティ(電気自動車)をお借りしました。これもエシカルな取り組みの一環ですね。
テントサウナのイベント名は
「NAKED NIGHT SAUNA‐瀬戸内リトリート‐」 株式会社ネイキッド
ビーチに到着すると、素晴らしい景色とテントサウナ用の諸設備が。テントサウナの準備は万全!
・テントサウナ2個
・水風呂用のプール
・リラクゼーション用のビーチチェア
・暖がとれる焚火
・なぜかドラム缶1個
関係者の方々とご挨拶させていただいた後、水着に着替えいよいよテントサウナ体験へ。
テントの中は4~5人でゆったりくつろげる空間。薪を燃やして熱しています。テントの性質上、少しぬるめの温度になってしまうそうです。参加者の方々と会話を楽しみながら長めに浸かりました。
温度を上げたいときは、アロマ蒸留水でロウリュウ。ジュワーっという音とともに、蒸気でテント内が温まります。加えて、ほんのりみかんの香りがするので癒しそのもの。
テントサウナの後は、水風呂(プール)に浸かり、そしてビーチチェアでゆったりリラックスして外気浴。
サウナの水分補給には、中島産のみかん甘平100%ジュース。
このイベントのために、甘平の皮はアロマオイルに。果実はジュースにしてみた、とのことでした。
すっきりした味でとっても美味しい!
ここでの特別な体験は、ドラム缶の五右衛門風呂。人生初体験!
外気浴で冷えた体を薪で沸かしたお湯が温めてくれます。五右衛門風呂から黄昏時の絶景を眺め、物思いにふけるひととき。正に癒しそのもの。
この体験は一生忘れないでしょう。
日が暮れるとプロジェクションマッピングとBGMが雰囲気を更に盛り上げてくれます!
テントサウナ→水風呂→外気浴→時々、五右衛門風呂
時間を忘れて何回繰り返したでしょうか?
ここでしか味わえない「ととのい」体験でした。
5.まとめ
2023年 2/23(木)~26(日)の間開催されたメタ中島初のリアルイベント。
様々な方が参加されていました。
・メタ中島コミュニティの方々
・松山からイベント開催を聞きつけた方々
・イベントに興味をもった地元の方々
・イベント関係者の方々
参加者の皆様は、一様に「他では味わえない体験だった!」「最高に気持ちいい!」「サステナブルないい取り組みですね~」といった肯定的なコメントばかり。
参加された方々にはメタ中島のweb3コミュニティの取り組みをアピール。そして「メタ中島コミュニティ住民票NFT」が配布されました。
今回のイベントを体験した個人的な感想ですが、大いに次につながるイベントで大成功だったのではないでしょうか。
次回の開催がとても楽しみです!
興味を持ってくださったあなた!
ぜひメタ中島コミュニティにご参加ください!
✅メタ中島コミュニティDiscord
✅メタ中島コミュニティ【公式】Twitter: https://twitter.com/metanakajima
✅Metagri研究所 中島みかんNFT プロジェクト概要
✅メタ中島コミュニティ公式ウェブサイト