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女性エンジニア現場日記-参画3か月編-②-

今回はスタートアップ系企業さんにありがちな特性が出てしまったプロダクトのお話です。近年自分が知る限りのスタートアップさんの社員構成は殆ど学生時代からの同期、元同企業の同僚などから成り立つ事が多いです。ともすればご夫婦、兄弟、ご家族でといった同族企業のような形も多いかと思います。

どこのプロダクトに行っても、自分は指示待ちで動くほど受動型でもないので、だいたい上の方がどのように進めたいのか方針を聞いて動きます。お話を聞きやすいフランクな上司の方だと尚方向性を掴みやすいです。そのおかげもあってこちらは意見を出しながら進めていく事が可能な少数チームでした。特にその辺りはよかったのですが、明らかに仕様書というか資料系が無さすぎのチームで、スケジュールがタイトであるのに、ここはどうしますか?と聞いて初めて「決めてないです」という回答がやたらと多かったプロダクトでした。また、デザイナーさんから出てきた仕様がやたらと不備が多く、別の中堅プロダクトだと必ず作り直しを依頼していたのですが、工数がかかるのという理由から作り直しもして頂けず、デザイナーさんがつくって頂いたデザインは1~2割しかまともに使えませんでした。。。という事は、エンジニアが殆どカンと少ない経験で8割をうめて作り上げていくしかなかったのです。大規模ではなかった事と他にデザインツールや知識がある方がいらっしゃった事もせめてもの救いです。
とりあえず、担当分の画面テンプレを作成しました。しかしながら画面遷移図がなかったので、クリックして次はどこに行くのかがわからないものでした。。。ですがね。これアプリ完成した際に、複数でテストするときに必ず必要な資料だと思うんですよね。それが無いって。。。コードつくる前に処理のアルゴリズムを構成する詳細設計、いや、そこまでわがままは言わないけどそれっぽいものさえもない。スプレッドシートにペライチでよいので。。と聞くもそれも無いらしい。フルリモートなのでチャット履歴で返答があったものを、頭で構成して自分メモをつくりながら製造をしていった。
途中で困ったのは、お客さんの要求が二転三転激しいのだ。こちらも日々、何度も行ったり来たりしている。それ以前にお客さん自分でチャットで打った指示内容を全て忘れている気配がある。。。延々と同じ一か所をA方法⇔B方法に変更しているので他の画面の着手が出来なくなる。その一か所を変更する事により画面の細部に影響を及ぼし修正箇所が多くなるという事をリーダーに伝えてあるのだが、どうにもお客様には伝わっていない気配がある。リーダーとお客さんは一応社員同志である。だがお二人の会話は仕事の会話というよりどうも雑談をされている事の方が多くて、私が業務で困っている事を把握しているのかが不安になる時がある。一回目にはA。二回目にはB。三回目にA。四回目にB。五回目にまたAと回答来た時にはさすがに、チャットでの過去質問履歴の回答を時系列でリストアップして、双方に再送信させていただきました。「申し訳ありませんがよく検討された上でご回答いただくと助かります。進捗がすすみません」と事情を説明すると、この時点でやっとお客さんがリーダーから状況をきちんと聞いていない(リーダーが伝えていない)事が判明する。どうやらリーダーの方は上から聞いた話を下へ正確に伝える、下からの話を正確に上に伝える といった伝言系が苦手な方だったようです。

お客さまのプロダクトを本気進めたいと思うので自分側もお願いしているのですが。肝心のお客様の返事が返ってこないことには進めようがありません。知人エンジニアに聞くと振り回される系はよくあるとの事ですが、納期余裕があり複数人が居ればまだいいです。ない場合本当に焦ります。結局幹部同士仲良しなのはとても良いと思うのですが、製造側もそれなりに一生懸命です。ゆるーい所とピシッとする所使い分けて頂くと本当に助かります。

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